テナント店舗のマルチディスプレイ

デジタルサイネージ導入時の注意点

デジタルサイネージ導入について注意したいこととは?

テナント店舗のマルチディスプレイ

デジタルサイネージ導入を検討するにためには様々な注意点があります。デジタルサイネージは販促用途やビジネスの効率化、人々に有益な情報を与えるために使用するものですが、絶対に設置をしないといけないものではありません。

周りが導入しているから自分も設置したいという安易な考えだと失敗するケースが多く、導入を検討するに当たっては明確なビジョンや使用用途、適切な設置場所など考えておくべき事案が多数存在します。

今回はデジタルサイネージの導入を検討するためのアドバイスを記していきます。

デジタルサイネージ導入の考え方

盛岡のバスターミナルサイネージ

デジタルサイネージには設置する目的が必ずあります。例えば店舗に置くデジタルサイネージなら売上UPのため、バス停なら時刻表を表示するためというようにです。しかし、目的があればそれで良いわけではありません。

設置の目的を明確にする

デジタルサイネージは設置するだけで効果が保証できるものではありません。最も大切なのはコンテンツ(デジタルサイネージで流す画像や映像)であり、その内容はもとよりスピード感のある更新、季節や時間帯に応じた適切な配信ができるかもポイントです。逆に言うとそれを面倒に感じたり、使いこなす自信がなければ今まで通り看板やポスターのほうが良いかもしれません。

弊社の場合よくあるのが「上司(またはお客様)に指示を受けて調べているから細かいことはわからない」という内容です。明確な目的が分かれば適切なご提案やアドバイスが可能ですが、意図を理解しないままデジタルサイネージを設置すると失敗する可能性が高まります。

見る側の立場になって考える

デジタルサイネージの運用がうまくいかないケースは、設置側の一方的な都合で置いたものに多く見受けられます。例えば「スペースが空いているからデジタルサイネージを置いてみる」というような理由で導入するのは良くないです。

また、コンテンツに関しても同じことが当てはまります。デジタルサイネージは基本的に一方的な情報配信をするもので、見る見ないは通行人次第です。例えば広告映像を流す場合に、新聞記事のような細かい字が羅列されていると、果たして立ち止まってまで読んでくれる人がいるでしょうか?

自社商品やサービスを詳細に説明したいのは見せる側の勝手な思惑でしかありません。自分が見る立場で考えることができないとデジタルサイネージを上手く運用することはできないでしょう。

設置することで見てくれる人に与えられる有益性を考える

デジタルサイネージを設置することで、見る人に与えられる感情や有益性まで想像することができれば言うことはありません。例えば会議室でプレゼンを行うとします。部屋を暗くしてプロジェクターでパソコン画面を映して説明を行います。

しかしこれをデジタルサイネージで行うとどのような効果が得られるでしょうか?部屋の照明を落とすことなく場の雰囲気が保て、かつプロジェクターより明るく鮮明な映像が表示できるわけです。プロジェクターでも困りはしませんが、見る側にとっては集中力の維持や理解のしやすさというメリットが生じるわけです。

デジタルサイネージは単なるツールでしかない

デジタルサイネージは目的を達成するための単なるツールに過ぎません。例えばドリルが欲しいと買い求める人は、穴を効率よく綺麗に開けるためにドリルを買うわけです。要するに必要な場所にすでに穴があるのなら、ドリルを買う必要はありません。また、ドリルでなくても他に穴を開ける方法はあるかもしれません。

そう考えた時に果たしてデジタルサイネージが本当に必要なのか?という疑問も出てくるでしょう。周りが設置しているから、勧められたからということではなく、自身で検討した上でデジタルサイネージがベターと判断した場合に導入することをおすすめします。

設置場所で注意するべきこと

病院のデジタルサイネージ

デジタルサイネージの導入においては設置する場所がとても重要です。デジタルサイネージは人に見てもらうために置くわけですから、当然人目に付く場所へ設置することが求められます。しかし目立てばどこでも良いというわけにはいきません。道徳的な部分も考慮して設置することが大切です。

見てもらえる可能性が高い場所を選ぶ

いくら良いコンテンツをデジタルサイネージに映しても、誰にも見てもらえないなら意味がありません。例えば広範囲に広告を流したい場合は、ビルの壁面や屋上などの高い位置に大きな画面を設置するべきです。レジカウンターや受付、待合スペースなど人が列を作ったり集まったりする場所も見てもらえる率が上がります。

逆にそのような場所が確保できないケースは、無理にデジタルサイネージを設置しないほうが良いかもしれません。目線から外れやすい足元や、そもそも人が集まらない場所では高い効果を得ることはできないでしょう。

安全を確保できる場所であること

いくら目立つ場所でも、通路の妨げや安全が確保できない場所への設置はNGです。十分な強度のある壁面へ取り付けしたり、スタンド設置の場合でも壁や柱に寄せたり、固定をしっかりさせるべきでしょう。地震等の自然災害に対してもきちんと対策できることが設置の条件です。

特殊な環境下に設置したい場合は必ず相談を

特殊な環境とは例えば冷凍倉庫の中、サウナ、洞窟内など気温や湿度が一般的な環境と異なる場所です。このような場合は設置ができないこともありますし、本体を改造することで対応できることもあります。絶対に個人で判断せず、専門業者に相談してください。

設置に適切な場所がないなら無理にデジタルサイネージを導入しない

デジタルサイネージを設置する適切な場所が確保できない場合は、デジタルサイネージを諦めるという決断をすることも大切です。効果が得られないならデジタルサイネージは単なる置き物にしかならないわけです。無駄な導入費用をかけて失敗するのが目に見えているようなら、設置をしないほうが良いかもしれません。

機器だけでなく配信コンテンツや配信方法も重要

カフェのデジタルサイネージ

デジタルサイネージは流すコンテンツの制作や、その配信方法についても考えておく必要があります。コンテンツを自作できる場合はコストがかかりませんが、外部に委託するのであれば制作費用がかかります。また、デジタルサイネージをクラウドで運用するのなら通信費用や使用料がかかります。

予めデジタルサイネージを運用していくためのコスト感を抑えておかないと、後になって後悔するかもしれません。

デジタルサイネージ用のコンテンツについて

デジタルサイネージの命とも言えるのがコンテンツです。テレビ番組がつまらない時は見ないのと同じで、興味を持ってもらえるようなコンテンツを流すことが成功につながります。外部に制作依頼する場合はそれなりのデザイン料や編集費用がかかるでしょう。特に更新頻度を高めたい場合はそのコストも考えておかないといけません。

また不適切な表現はNGです。屋外の場合は広告物条例で放映が禁止される内容もありますので、事前に自治体へ確認することが必要です。

デジタルサイネージの配信方法

デジタルサイネージの配信方法には通信を利用しないスタンドアロンタイプと、通信を使って遠隔操作するクラウドタイプがあります。クラウドタイプの場合は便利でフレキシブルな配信ができますが、通信料や使用料がかかることが一般的で月額や年額で支払いが生じます。サービスによって価格は異なりますが、概ね1ヶ月で数千円~数万円のランニングコストがかかります。

コンテンツと配信方法を先に検討しておこう

デジタルサイネージの設置ありきで話を進めると、後になってコンテンツの制作や配信に対する問題が出てきがちです。運用していく上でかかるコストを先に調べておけば、維持していけるのかどうかの判断が付きやすいです。

施設側の承諾を得ることと近隣への配慮

ガラス越しのLEDビジョン

デジタルサイネージはルールに基づいて設置される必要があります。よくあるトラブルはデジタルサイネージを設置した後に施設側から撤去勧告がきたり、近所からクレームが生じたりすることです。

事前に施設へ設置の承諾を得る

設置場所が自分の所有であれば問題ないですが、賃貸やテナントの場合はオーナーに承諾を得る必要があります。特に壁面設置やアンカー固定の工事が必要なケースは、壁や床に穴を開ける必要があります。事前に許可を得ておかないと問題が生じることがあります。

近隣への配慮

デジタルサイネージ設置でよくあるトラブルは音の大きさです。映像とともに音を流すときは近隣への配慮が必要です。また屋外にLEDビジョンを設置するケースでは、夜間の放映時には明るすぎないようにしないといけません。場合によっては事前に近隣の承諾を得ることも必要でしょう。

デジタルサイネージ導入時の注意点まとめ

以上のようにデジタルサイネージの導入には自分で解決できることと、第三者に委ねられることがあります。いろいろな構想を練っても、自治体や施設側の許可が降りないことも考えられます。そのため自分ではどうしようもないことを先に調べておくと良いでしょう。

導入目的や実現したいことを明確にして、それに基づいた設置場所やコンテンツ制作が大切です。見る立場になって考えることでより一層効果を高めることができます。そして運用コストも事前に把握しておくことが大切です。

最後に繰り返しますが、デジタルサイネージは絶対に必要なものではありません。しかし適切な運用ができれば強力なツールになることも事実です。せっかく導入を検討するのであれば導入前に間違いのない検討を行い、最大限の効果を得られるようにしましょう。



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