会議用の大型モニター。収容人数数十名クラスの「中会議室」には100インチクラスの大きさが適当です。しかし、液晶モニター(1台もの)は画面が大きくなればなるほど高額であり、特に100インチを超える業務用モニターは数百万円にもなります。
予算に余裕があればそのような選択ももちろん良いのですが、もっと賢く(安く)100インチクラスの大型モニターを設置する方法があります。それが「液晶マルチモニター」です。
会議室モニターに110インチの大型液晶マルチを採用
会議や総会など今までプロジェクターを使用して行っていた会合ですが、近年は大型の液晶モニターを使うことが増えてきています。それは圧倒的な「見え方の差」をユーザーが感じ始めたことに起因します。
今回の設置事例は、とある金融機関にある会議室の大型モニター。設置の意図は「見えやすい大画面で効果的な会議を行いたい」というものです。しかしながら予算も限られており、1枚ものの100インチモニターは予算想定外。なので比較的安価に設置が可能である液晶マルチモニターの採用に至りました。
※1台もの、の100インチクラスモニターも存在するが、かなりの高額になる…
なぜ、マルチモニターのほうが安価に設置できるのか?
例えば今回使用したのは1台が55インチのマルチ専用モニター。台あたりの単価を下げることができるため、100インチの巨大モニターを購入するより、55インチを4台使用するほうが結果的に安くなります。
結合部のラインは気になるかもしれないが、しかし…
※モニターを連結するので十字のラインが入ってしまうが…
液晶マルチモニターのデメリットは、各モニターの枠が重なり合ったときにできるラインです。マルチ専用モニターは枠を一般のモニターより細くなっていますが、それでもやはり気になるものです。ただ、これが家庭用のテレビなら嫌ですが、会議室でしか使用しないモニターならさほど気にならないとも思われます。
どうしても枠のラインが気に入らないという場合は、単体の大型モニターを設置するしか方法がありません。
マルチモニターの会議室への設置方法
会議室へのマルチモニター設置の基本は壁面設置です。スタンドを使用する場合もありますが、スペースを取ってしまうので理由がない限りはあまりおすすめしません。
※移動させて使いたい場合などはスタンドのほうが使いやすい
モニターの壁面設置は専用の壁掛け金具を用います。今回は55インチ4台を設置するための金具を用意しました。まずはこの金具を壁面に固定することからはじめます。壁面の中に埋まっている鉄骨を狙い撃ちするように、ビスで複数箇所止めていきます。
金具が固定できればモニターの取付です。モニターを丁寧に1台ずつ設置していきます。枠が細いマルチ専用モニターで、ちょっとした衝撃で液晶破損を起こしてしまうため、一番気を使う作業になります。
ちなみにこの金具は下の写真のように、プッシュすると前面にモニターがせり出してきます。メンテナンスを行う際に非常に効率的になります。
※専用のプッシュ式金具はメンテナンス時に有効
会議で大型のマルチモニターを使用した結果
プロジェクターではやや見えづらかった画面が、鮮明に映ること。そして部屋の照明を落とさなくても見えやすい部分で高評価をいただきました。この様に数十名ほどの人数を収容する中会議室程度の部屋であれば、100インチクラスのモニターがおすすめです。予算と相談しながらどのようなものを導入するか、検討いただければ幸いです。