テクノロジーの進歩により、オフィスや会議室のDXを推進するツールとして「デジタルサイネージ」が注目されていますが、教育現場でもデジタルサイネージが活躍しているとご存知でしょうか?
教育現場では「電子黒板」という名称で知られており、従来の黒板やホワイトボードをサポートする形での導入が進んでいます。
電子黒板を教育現場に導入することで、授業の効率化や生徒の集中力継続など、多くのメリットが期待されます。
今回の記事では、電子黒板の概要やメリット、学校シーンでの活用事例8選についてわかりやすく解説します。
電子黒板とは?
電子黒板とは、従来の黒板やホワイトボードに代わる最新のデジタルツールです。
コンピューターやタッチパネルを内蔵し、文字や図形を表示するだけでなく、インタラクティブな学習を可能にします。
教育現場だけでなく、ビジネスやプレゼンテーションの場面でも活用され、情報共有やコミュニケーションを円滑にします。
電子黒板を導入したら黒板は不要?
電子黒板は従来の黒板やホワイトボードと併用して使われています。一般的に導入される電子黒板のサイズには限りがあり、黒板の方が大きいことが多いです。
従来の教育方針では黒板を使った授業の方がまだ効率的で伝わりやすいこともあるため、黒板をサポートする形で電子黒板が活用されています。
電子黒板とテレビモニターとの違い
電子黒板とテレビモニターの具体的な違いとしては、電子黒板は書き込みや描画が可能なデジタルな黒板で、教育やプレゼンテーションに利用されます。一方、テレビモニターは映像や情報の表示が主な用途であり、書き込みや描画機能はありません。
また、操作方法や情報の共有方法も異なり、電子黒板はタッチパネルやペン入力で直感的に操作し、リアルタイムでの書き込みや描画が可能ですが、テレビモニターは通常リモコンやボタン操作で行います。
電子黒板の3つのメリット
電子黒板はすでに多くの教育現場で導入されており、従来の黒板に比べて多くのメリットがあります。ここでは、電子黒板の3つのメリットについて説明します。
メリット1:子どもの集中力が続きやすくなる
先生が黒板にチョークで文字を書き、生徒はその内容をノートに写す。このような授業をしていては、授業内容が生徒の記憶に残りにくく、深く理解することもできません。
電子黒板に図やイラスト、動画を用いて重要な箇所を強調して伝えることで、より印象的に生徒の記憶に知識が定着しやすくなります。
メリット2:インタラクティブな授業を実現できる
電子黒板はタッチスクリーンやペン入力などのインタラクティブな機能を備えています。生徒たちは自ら操作しながら学習したり、プレゼンテーションをしたりと生徒の表現力の向上にもつながります。
また、複数の生徒が同時にデバイスを操作できるため、グループワークやグループディスカッション形式の学習活動も実施可能です。
メリット3:授業の効率性が向上する
従来の黒板を使った授業では、先生が黒板に書いた内容を生徒がノートに書き写す待ち時間が発生することもありました。限りある授業時間において、待ち時間は非効率的です。
一方で、電子黒板に映し出した情報に直接書き込みながら授業を進め、授業終わりにそのデータを生徒に共有することで、生徒はノートに書き写すことではなく、先生の話を聞くことに集中できます。
学校での電子黒板の活用シーン8選
電子黒板の活用は文部科学省も推奨しており、実際に電子黒板を導入した小中学校における実践事例を元にした調査研究が行われています。
ここでは文部科学省の発表資料を元に、学校での電子看板の活用シーン8選について解説を進めます。
※情報参照元:授業がもっとよくなる電子黒板活用(文部科学省)
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/detail/__icsFiles/afieldfile/2018/08/09/katsuyobamensyu.pdf
活用シーン1:授業内容を振り返る
電子黒板は、前回の授業内容や課題を振り返る際に便利です。前回の授業で使った資料やメモデータを次の授業の冒頭で映し出して振り返ることで、反復学習をより効果的に実施できます。
その日の授業に関連する過去の資料やメモも検索機能を使うことで効率的に表示でき、効率的な授業運営が可能です。
活用シーン2:わかりやすく説明する
教科書に載っているイラストや図は小さくて説明しづらいことがありませんか?電子黒板を使うことで、指定した部分を簡単に拡大でき、その上で、線で囲ったり数字を書き込んだりして、よりわかりやすく説明しやすくなります。
また、色やフォントの変更も簡単なので、複数の色やフォントを使い分けて、重要なポイントを強調しています。
活用シーン3:明確に伝える
複雑な仕組みや手順を説明する際に、図やグラフを電子黒板に映し出して視覚的に表現しましょう。
また、特に理科や音楽、体育など、文字や言葉で説明するよりも実際の映像で動きを確認した方が伝わりやすい場面も多々あるので、動画やアニメーションを使うことで、正しい情報を明確に伝えられます。
活用シーン4:興味・関心を高める
学校の先生は生徒の興味・関心を高めて、生徒が集中して授業に臨める工夫をしなければいけません。
例えば、歴史の授業の際には縄文土器の実物を拡大して、弥生土器と見比べることで、教科書に載っている小さな写真を見るよりも生徒の興味・関心を高められます。
音楽の際には、楽器を演奏する手元を拡大して表示することで、先生が1つの楽器を演奏して見せるよりも、生徒全員が手元を見やすくなり、集中力が継続しやすくなります。
活用シーン5:実演でやり方を示す
国語や数学、英語などの授業では、黒板に文字を書く従来のスタイルでも情報を伝えやすいですが、書道や家庭科などの実演が必要な授業では電子黒板が活躍します。
書道の授業では、先生が筆で文字を書く手元を電子黒板に映し出すことで、文字のバランスや角度を生徒全員に見やすく伝えられます。
また、家庭科での裁縫の授業では、先生が針と糸を使って縫う手元を電子黒板に映し出し、細かい動きも拡大して見やすく表示可能です。
活用シーン6:児童・生徒に考えさせる
近年は先生から生徒に一方的に情報を伝えるのではなく、児童・生徒に考えさせるアクティブラーニングが普及しています。
数学の授業で電子黒板を使う場合には、タッチペンで図形を動かしながら説明することで、同じ図形でも角度を変えることで、どういう変化があるのかを生徒に考えさせられます。
歴史の授業では、各時代の特徴的な建築物の写真を表示しつつ、その建築物がなぜそのような構造になっているのかを複数の写真を表示しつつ考えられるので、より生徒がイメージしやすい工夫が可能です。
活用シーン7:児童・生徒が発表する
多くの小中学校で児童・生徒が発表する機会を増やす動きが加速しています。
自分の机でノートに書いた内容を電子黒板に映し出して発表したり、タブレット端末で検索した画像を電子黒板に拡大して発表したりと、生徒が発表しやすく、他の児童・生徒も発表を見やすい環境が整います。
活用シーン8:知識・スキルを定着させる
黒板に書かれた文字を見るだけよりも、電子黒板に図やイラストを映し出し、生徒自ら線を書いたり、拡大したりして考えることで、知識やスキルがより深く定着します。
例えば、営業の授業で道順を英語で説明する際にも、電子黒板に地図のイラストを表示して指で線を描きながら道順を説明することで、生徒の記憶に残りやすくなります。
また、穴埋め問題を生徒に回答してもらう際にも、全文を電子黒板に表示することで、発表している生徒以外の生徒の知識の定着も期待できます。
電子黒板は3種類から選べる
電子黒板には複数の種類があるため、予算や用途にあった機種を選ぶ必要があります。ここでは電子黒板として代表的な3種類の特徴を解説します。
種類1:タッチサイネージ型
タッチサイネージは、他のどの電子黒板よりも画質がよく、鮮明な画像と映像でわかりやすい授業を実現します。
プロジェクターと違いモニタータイプですので、教室が明るい状態でも画面がきれいに見えるのもメリットの1つです。授業の形式ごとに場所を移動させるために、可動式スタンドに設置することが主流です。
画面がタッチパネルになっているので、表示した画像に線や文字を書いて、そのままデータとして保存できます。
種類2:プロジェクター型
プロジェクター型の電子黒板は、タッチ機能のついた専用ボードに画面を映し出すことが一般的です。タッチ機能付きのボードに映し出すことで、画像に線や文字を書くこともできます。
従来のプロジェクターは画質が悪く、起動や調整にも時間がかかる機種が主流でしたが、近年はより高画質で使いやすいモデルも発売されています。
種類3:ユニット型
従来設置している黒板やホワイトボードに設置するユニット型の電子黒板もあります。既存の設備に投影するので導入コストが低く、場所を取らないことがメリットです。
専用のタッチペンを使うことで、文字や線も書けます。
電子黒板を導入するなら「タッチサイネージ」がおすすめ
電子黒板にも色々な機種がありますが、今から導入を検討するのであれば、高画質で最も操作性が高い「タッチサイネージ」がおすすめです。
近年は動画コンテンツを活用した授業も増えているため、高画質モニターでなければ動きの速い映像に耐えられません。
文部科学省が推奨しているように、今後は電子黒板を使う授業もどんどん増えてくるので、ぜひタッチサイネージの導入をご検討ください。
※関連記事:タッチパネルデジタルサイネージとは?導入メリットや注意点をわかりやすく解説
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