デジタルサイネージ3週間の無料モニター
今回は私たちの地元、岡山県岡山市の表町商店街にあるタコ焼き店の「多幸千」さんに、デジタルサイネージの無料モニターをしていただきました。街の生の声をお届けします。
デジタルサイネージって何!?
デジタルサイネージに無縁だった人が実際に使ってみてどういった感想を持つか?というミッションを遂行しました。街のタコ焼き屋さん。当然、デジタルサイネージのことなんて全く知る由もなく…。
ミツ…おかみさん!デジタルサイネージ、タダで使ってみてください!!
おかみさん…デジタルなんとかって何よ!
ミツ…あんね、電子看板って言ったらわかりやすい?テレビみたいなやつよ!
おかみさん…あ~、ウチいいわ。
と断られ、お腹が空いたのでタコ焼きを頼んでゴソゴソ話をしていると…
ということで交渉成立。後日放映コンテンツ作成のための取材に訪れることに。
取材当日
デジタルサイネージの命は放映コンテンツにあり!ということで、カメラマン同行にて現地取材に訪れました。
実際にタコ焼きができていく過程、お客さんへのインタビュー、サイドメニューの写真撮影などを行いました。
社に戻り、コンテンツの編集。ここでこだわったのは、臨場感のある映像に仕上げることでした。静止画のスライドショーに動きをつけ、タコ焼きができるまでの動画に焼き音の音声を入れ、実際のお客様のインタビュー動画もハメ込みました。
岡山表町でも数店舗、デジタルサイネージを見かけますが、どの店舗もおとなしい、いわゆる”電子ポスター”という感覚で面白みのないコンテンツばかりだったので、多店舗さんのサイネージ広告と差別化を図るためにも、アクションやオリジナリティを感じるものにしました。
いよいよ設置当日
放映用コンテンツが出来上がり、デジタルサイネージの設置にうかがいました。無料のモニタリングですが、お願いして置いてもらうということ。そして、デジタルサイネージの良さを知ってもらうこと。そのような点から、私たちも絶対に結果を残したい!そんな気持ちで設置にお邪魔しました。
おかみさんもコンテンツの出来栄えを喜んでくれ、あとは結果を待つのみ。本番をゴールデンウィーク期間と位置づけ、ひとまずは様子見をしてもらうことに。
ゴールデンウィーク中の集客
5月3日、視察のために店舗を訪れました。集客は上々で、普段の週末よりも多くのお客様が来店されていました。
視察だけのつもりが、ついつい気持ちが先走ってしまい…試食サービスのお手伝い(笑)
途中でタコ焼きの生地が無くなるくらいでした。そんなことは滅多にない、と、おかみさんが話されていましたが、そこにデジタルサイネージの効果があったのか…。
撤去当日
約3週間の無料モニター終了の日。ちょっと寂しさを感じながら、デジタルサイネージの撤去作業におうかがいしました。
おかみさんに正直なところをお聞きしました。以前からデジタルサイネージという言葉は知らなかったが、電子看板を意識はしていた。しかし、多分値段が高いだろうという思いから自分の店には縁がないと思っていた。
ただ今回、無料モニターで数週間使用し我々ともいろんな意見交換をしていく中で、安価で運用できるデジタルサイネージのレンタルというものを知った。また、購入するにも決して手の届かない範囲ではないことを知った。
ただ、店舗としてさほど人通りの多い立地ではないので、常時デジタルサイネージを置くことになると費用対効果の部分でクエスチョンになる。今回のようなゴールデンウィークや大型連休、イベント時には有効だと思う。という感想をいただきました。
モニタリングの結果
実際に使用していただいた感想と、もうひとつ重要なのが”結果”です。集客、売上についてもお話を聞きましたので結果報告をします。
集客について
例年に比べ集客は約20%アップでした。特にデジタルサイネージを見た新規客が増え、売上のアップに繋がったとのことです。また、外国人の方がデジタルサイネージを見て、”タコ焼き”と言うものを理解し、興味本位で買ってくれた、など嬉しい事例もありました。
売上について
売上は例年同時期と比較して約30%のアップ。デジタルサイネージでのサイドメニューの紹介、それに対するお客さんのインタビュー放映が効果的だったのか、「表の広告で流れてたやつもついでにください!」というようなパターンもありました。まさにデジタルサイネージがアップセルの役目を果たした事例といえます。
お客さんの反応
ここ岡山では、まだまだデジタルサイネージの普及が進んでおらず、物珍しさという部分が大きいかもしれませんが、常連のお客様からも「いいね!」というお言葉を多数いただいたり、お子さんがデジタルサイネージを見ていて、親御さんも一緒に見られて購入という場面もありました。
ただ、約60~70%の方は目もくれず素通り。20%程度がチラ見。5~10%前後の人が興味を持つ、という感覚でした。また、注目度の高かったコンテンツはやはりタコ焼きを焼いている動画(音声つき)、お客様へのインタビュー動画でした。
敢えて無音状態と音声入りのコンテンツを混在させ、お客様の反応をテストしてみましたが、やはり音声が流れると注目度が増すように思います。
まとめ
今回はおかみさん一人で経営されているたこ焼き屋さん。業種や扱うもの、業績などによって考え方はそれぞれだとは思いますが、やはり実際にデジタルサイネージを設置することになるとそのコストが重要になります。
ちなみにおかみさんは月々1万円~1万3千円くらいなら検討の余地があるとのことことでした。機種にもよりますが月1万円以下でレンタルやリース可能な物件はあります。デジタルサイネージは高そう、とハナから諦めていた方も一度検討してみてはいかがでしょう。
そして実際にデジタルサイネージの事業を行っていても、ほとんどの案件が東京や大阪などの大都市部という事実があります。
確かに大都市部はデジタルサイネージが当たり前。まわりに置いていかれないように、という感覚で導入されています。街に溢れかえりもはや風景の一部としてそこまでの注目度を得られません。なのでコンテンツがほんとうに重要になります。いかにインパクトあるコンテンツを流すか、です。
しかし、地方都市では”サイネージ格差”が大きく、物珍しさで通行者の目を引く可能性が高くなります。まわりが導入していない今だからこそ、思い切って考えてみるのはいかがでしょう。さらにコンテンツにもこだわりを持てば鬼に金棒です。
モニター様、随時募集しています!
ヤマト広告株式会社では、デジタルサイネージの市場調査を随時行っております。同時にモニタリングにご協力いただける店舗様、企業様を探しています。ご協力いただける方がいらっしゃいましたら、お気軽にご連絡頂戴できますと幸いです(モニター用デジタルサイネージの台数に限りがありますので、ご希望に沿えない場合がございます)。
今回ご協力いただいた「多幸千」様
岡山市北区、表町商店街の新西大寺町にある、人情あふれるおかみさんが作るタコ焼きが絶品です。定番のソース味、桜えびの風味漂うしょう油味の2枚看板。そして、”名物・たこせん”とは!?
お店の情報はコチラ ぜひ一度お試しあれ。
筆者:デジタルサイネージ総合プロデュース・ヤマトサイネージ 担当ミツ