【要点】
最低適正視認距離とは、大型ビジョンを見た時に映像の粗さが気になりにくい距離の指標です。画面のピクセルピッチと関係し、ピクセルピッチが狭いほどその距離は縮まります。
最低適正視認距離を保つことで違和感のない映像が流せる
最低適正視認距離とは、ビジョンからどの程度離れてみれば映像の粗さが気にならないか?という距離のことです。見る人とビジョンの距離をどの程度離す必要があるかということです。
例えばビルの2階部分など、人と近い距離にビジョンを設置する場合はピクセルピッチの細かいモジュールを使用します。逆に屋上やビルの高層階辺りに設置するケースはピッチの広いものでも対応できます。
ピクセルピッチと最低適正視認距離の関係性
大型ビジョンを構成するLEDモジュールには、無数のLEDランプが並べられています。ランプが並ぶ間隔をピッチと呼び、その間隔が何ミリになるかによって最低適正視認距離が算出できます。ピクセルピッチは様々な間隔が用意されていて、設置する場所によって適正なピッチを選びます。
最低適正視認距離の算出方法は、ピクセルピッチのミリ数×1.1mと言われています。例えば一例として、6mmと12mmのピッチで比較してみます。6mmピッチの場合は6×1.1mで6.6m、12mmピッチは12×1.1mで13.2mが最低適正視認距離になるわけです。
最低でそれだけ離れて見ると、映像の粗さが気にならないという参考値です。ビジョンを設置する場所と見る人との距離を考え、適正なピッチを選定することが重要です。
ピクセルピッチと価格の関係性
ピクセルピッチは細かいほどLEDランプの密度が濃くなり、単価が上がります。最低適正視認距離は、遠いほどピッチを広くしても見え方に問題ありません。ということは、見る人との位置関係が仮に15mあったとした時に、最低適正視認距離が6.6mの6mmピッチを使用する必要はないということです。
このように適正なピクセルピッチを選ぶことで、見え方と価格のバランスを保つことができます。