飲食店、美容室、治療院、スポーツジム、サロン、学習塾、不動産屋などなど、お店というものを運営していく上で、多くの店主さんが悩んでしまうのが、集客です。
人通りはそれなりにあるのに、なぜかお客さんが入ってきてくれない… 人に必要とされる商品・サービスを扱っているのに、なかなか知ってもらえない… このように悩まれている店主さんが少なくありません。
実は、集客について考える際、多くの方が見落としているのが、看板のデザインです。看板の色や形、フォント、コンテンツなどは工夫されていますか? お店の特徴や良さがスムーズに伝わるものになっていますか?
看板はお店の顔です。看板のデザインを見直すだけで、集客数というものは大きく変わってきます。
ここでは、集客力を高める看板デザインのポイントをご紹介していきます。
集客における看板デザインの重要性
お店というものを運営していく上で、商品やサービスの質が大事なのは言うまでもありませんが、それらはお店の中に入ってもらってはじめて認知してもらえるものです。
まずはお店の中に入ってもらうことが何よりも大事で、そういう意味で、看板は重要な役割を担っていることになります。
お店を運営されている方、看板はどのようなデザインにしていますか? 色や形、フォント、コンテンツなどは工夫されていますか? 看板のデザインを考えず、単に「お店の名前を出せばよい」「お店の場所が分かればよい」などと考えているのであれば、あまりにもったいないことです。
言ってみれば、看板はお店の顔です。ただ看板のデザインを見直しただけで急にお客さんが入ってくるようになる いつの間にか繁盛店になってしまうーー これは十分に起こり得ることです。
また、看板は費用対効果の高い集客ツールでもあります。
多くのお店では、集客対策として、「メディアに広告を掲載する」「チラシをポスティングする」などといったことを行っていますが、これらはその都度コストが発生してしまいますし、仮に集客に成功したとしても、それは一時的なものでしかありません。
一方で、看板はどうでしょう。基本的には、一度セットしてしまえば、ずっと効果を発揮し続けてくれます。つまり、看板は費用対効果が高いのです。集客で悩んだときに看板のデザインを見直してみることは、費用の面からも、有効な手段と言えます。
以下、具体的に、集客力を高める看板デザインのポイントをご紹介していきます。
看板デザインのポイント1:文字の視認性を高める
看板デザインにおいて、まず第一に考えなければならないのは、文字の視認性です。看板を設置したとしても、読んでもらえなければ何もはじまりません。読んでもらえるよう、文字のサイズやフォントなどには十分に気を配るようにしましょう。
文字のサイズは”見る人から看板までの距離÷250”
看板の文字のサイズは、読みやすいサイズにしてください。たとえば、店名や業種業態、キャッチコピーなどは、遠くにいる方にもアピールできるよう、ある程度大きいサイズにするのがよいでしょう。メニューやキャンペーン、注意事項などは、お店の前で立ち止まってじっくりと見てもらうことが多いため、必要以上に大きくしない方がよいでしょう。昔から看板業界では、次の計算式が使われています。
文字の縦の大きさ(cm)= 見る人から看板までの距離(cm)÷250
たとえば、40m(4,000cm)離れたところから読んでもらいたい看板であれば、4,000÷250=16
という計算式から、”文字の縦の大きさは16cm”ということになります。
なお、この計算式から算出される数字は、あくまで目安です。車に乗っている方、視力の弱い方、高齢の方などを対象とする場合は、算出される数字よりも、大きいものにするようにしてください。
看板の文字フォントはゴシック体がベター
フォントにはたくさんの種類ありますが、一般的によく使われているのは、「明朝体」と「ゴシック体」ですね。
明朝体:縦線に対して横線が細く、「ハネ」や「ハライ」などがある書体のこと
ゴシック体:横線と縦線の太さがほぼ同じで、「ハネ」や「ハライ」などがない書体のこと
一般的に、看板によく使われるのは、ゴシック体です。横線と縦線の太さがほぼ同じで、遠くから見る場合でも、色落ちしてしまった場合でも、認識がしやすいからです。
基本的に、看板にはゴシック体を使うことをオススメします。明朝体を使うのも自由ではありますが、視認性についてはしっかりとチェックするようにしてください。横線が細くて読みたくても読めないということがあります。
また、「明朝体」や「ゴシック体」以外のフォント、たとえば、筆で書いたような雰囲気の「毛筆書体」や、可愛さやオシャレさのある「ポップ体」などを使用したい場合もあることでしょう。これらのフォントを使用するのも自由ですが、明朝体と同様、視認性についてはチェックするようにしてください。基本的に、毛筆書体やポップ体は、ゴシック体や明朝体よりも、視認性が悪い傾向があります。
読めない文字は看板に使わない
看板に英文・欧文はありますか?英文・欧文は、かっこよさがあるのですが、単純に読めなくてスルーされてしまうことがあります。仮に読めるものであっても、やはり理解するまで時間がかかる傾向があり、看板には向きません。
日本で一般的に使用されていない英文・欧文は避けるか、あるいはカナを振るようにしてください。また、難しい漢字を使用していませんか?その業界の方しか読めない漢字や、漢字に詳しい人しか読めない漢字などが使われていることがありますが、こちらについても、単純に読めなくてスルーされてしまうことがあります。
難しい漢字についても、なるべく避けるようにしてください。
看板デザインのポイント2:見た目でジャンル・コンセプトが伝わるようにする
基本的に、看板というものは、ほんの一瞬しか見てもらえないものです。通りにある一つひとつの看板を、立ち止まってじっくりと見ていく方はいません。ですので、一瞬で「どんなお店なのか」が伝わるよう、工夫したいところです。
お店のジャンルとコンセプト、これらを見た目でも伝えるようにしましょう。もちろん、文字によって伝えることもできますが、形や色、素材などといった見た目でも伝えるようにすると、スムーズに理解してもらえるようになります。
具体例をご紹介します。
”形”でジャンル・コンセプトを伝える
・カフェであれば、コーヒーカップの形をした看板にする
・歯医者であれば、歯の形をした看板にする
・可愛い印象を与えたいのであれば、丸みを帯びた看板にする
”色”でジャンル・コンセプトを伝える
・オーガニック食品店であれば、ナチュラルな雰囲気のある緑色の看板にする
・フレンチレストランであれば、トリコロールカラーを基調とした看板にする
・明るい印象を与えたいのであれば、オレンジ色の看板にする
”素材”でジャンル・コンセプトを伝える
・和風のお店であれば、看板の素材を木にする
・レトロなお店であれば、看板の素材をブリキにする
・スタイリッシュな印象を与えたいのであれば、看板の素材をガラスにする
このように、お店のジャンルやコンセプトは、文字だけではなく、見た目でも伝えることができます。繰り返しになりますが、看板というものは、ほんの一瞬しか見てもらえないものです。「どんなお店なのか」が一瞬で伝わるよう、見た目を工夫していきましょう。
看板デザインのポイント3:写真を効果的に使う
看板に写真は掲載していますか?
ここでいう写真というのは、たとえば、商品の写真、お店の中の写真、スタッフの写真、お客様のビフォーアフターの写真などのことです。
写真には、下記のようなメリットがありますので、積極的に活用するようにしてください。
・感覚的に理解してもらえる
・記憶に残りやすい
・文字よりもインパクトを出しやすい
・文字よりも見てもらいやすい
また、当然のことではありますが、写真の撮り方も大事です。たとえば、人物の写真であれば親近感を感じてもらえるよう笑顔がよいですし、料理の写真であれば美味しく見えるよう盛り付けにこだわった方がよいです。写真を撮るのが苦手な場合は、プロの方に依頼するのも手です。
なお、多くのお客様は、はじめて入るお店に対して、少なからず不安感をいだきます。たとえば、「怖い人がいたらどうしよう」「場違いだったらどうしうよう」「高級すぎたらどうしよう」など。写真には、こういった不安感を取り除く効果もあります。
看板制作時の3つの注意点
これまで看板デザインのポイントをご紹介してきましたが、実際に看板制作を行う際は、下記のような点に注意してください。
看板制作時の注意点1:見え寸を意識する
「見え寸(みえすん)」とは、実際に見える寸法のことです。
枠(フレーム)のことを一切考えず、面一杯に文字や写真を盛り込んでしまい、文字や写真の一部が枠に隠れて見えなくなってしまうーー これは看板制作でよく起きてしまう失敗の一つです。材料費がかさんでしまったり、時間が足りなくなってしまったりすることもありますので、注意しましょう。
看板制作は、見え寸のサイズを把握してから行うようにしてください。なお、「見え寸」は、「有効寸法」「デザイン寸法」「表示サイズ」などと呼ばれることもあります。
看板制作時の注意点2:雰囲気を統一する
通常、設置する看板が一つだけというケースは少ないと思います。ある看板には店名とキャッチコピーを記載、別のある看板にはサービス内容を記載、といったように複数の看板を設置するケースの方が圧倒的に多いと思います。複数の看板を設置する際は、デザインの雰囲気を統一するようにしてください。看板によって、デザインの雰囲気にズレがあると、「何かがおかしい」「なんか落ち着かない」などといったような、不安感を抱かせてしまいます。
また、たとえば駅前など、お店とは別の場所に看板を設置している場合も同様です。デザインの雰囲気にズレがあると、お店の前まで来たときに、「あれ、別のお店に来てしまったかな」などといったように勘違いをさせてしまうことがあります。
複数の看板を設置する際は、不安感を抱かせたり勘違いをさせたりしないよう、デザインの雰囲気を統一するようにしてください。
看板制作時の注意点3:周囲の景観を考慮する
看板デザインを考える上で、「なるべく目立つように」と考える方は多いです。もちろん、それ自体が間違っているというわけではありませんが、周囲の景観と調和しないデザインは避けるようにしましょう。目立つからと言って、好印象を与えるとは限りません。あまりに周囲の景観から浮き過ぎてしまうと、奇抜な印象や変わり者という印象だけが残り、お店に対してネガティブなイメージを持たれてしまうこともあります。
目立つ看板の運用方法とは?
今回の記事では、目立つ看板の文字やデザインの工夫について解説しましたが、より効果を出すためには看板のデザインだけでなく、運用方法についても知っておく必要があります。
特にデジタルサイネージを使った目立つ看板の運用方法について詳しく解説しているので、以下の関連きじもぜひ合わせてご覧ください。
目立つ看板の作り方!配色のポイントやデジタルサイネージを活用した事例も解説
まとめ:集客に強い看板を作るなら視認性の高い文字デザインに注意しましょう
集客力を高める看板デザインのポイントをご紹介してきました。
ポイント1:文字の視認性を高める
ポイント2:見た目でジャンル・コンセプトが伝わるようにする
ポイント3:写真を効果的に使う
繰り返しになりますが、看板はお店の顔です。「お店の名前を出せばよい」「お店の場所が分かればよい」などと考えているのであれば、あまりにもったいないことです。集客力を高めるため、デザインにも力を入れましょう。方向性で悩んだときは、Googleなどの検索エンジンで画像検索をしてみるのもよいと思います。実際に使われている看板がたくさん出てきてきますので、イメージが湧くようになるでしょう。
また、看板デザインは専門業者に任せるケースもありますが、今回ご紹介したようなポイントを意識しておくと、要望を伝えやすくなると思います。
デジタルサイネージ看板で集客効果UP
弊社ヤマトサイネージでは、店舗ビジネスを展開されている方からデジタルサイネージ看板についてのお問合せを多数いただきます。
やはり通常の看板より、動きがあったり、時間帯によって内容を簡単に帰られたりということで、興味を持たれる方が増えているようです。
店頭、店内にデジタルサイネージ看板を導入して、効果を感じていただき、複数店舗に導入していただくこともあります。
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