屋内用デジタルサイネージではテレビを表示機として使うケースも少なくありません。要するに流したい情報が流せればデジタルサイネージの役割を果たすからです。 テレビを使う場合はHDMIケーブルなどで再生用プレイヤーと接続して使用します。また最近のテレビにはUSBやSDカードの入力が装備されているものもあり、単純な映像のループ再生だけでよければ対応するものもあります。
ではなぜデジタルサイネージ専用ディスプレイが存在するのでしょう?その違いをまとめてみます。テレビは縦置きする想定はなく横置きにすることが前提であり、下のベゼル(枠)幅が極端に大きく、 縦置きにすると見た目のバランスが良くありません。当然、縦使いする画面設定機能もありません。以上のようなことからテレビは横使いの場合のみ対応可能と言えます。
専用ディスプレイは縦横どちらでも使用できるように、ベゼルは均一、縦画面設定もできるようになっています。また、長時間視聴することを前提としたテレビと違い、一瞬のインパクトを求めることが多いので画面の明るさはテレビよりも高く設定される場合が多いです。 更にはサイネージに特化したプレイヤーが内蔵されているものや、外部衝撃から画面を守るため保護ガラスを採用しているものもあります。
屋外設置の場合、テレビをサイネージとして使用することができません。防塵・防水機能を持たないことと、屋外では自然光の明るさに負けてしまいとても暗く感じて見えづらいからです。 屋外設置の場合はディスプレイの明るさを上げた、防塵・防水の屋外専用ディスプレイを用います。
以上のことから使用場所や環境によっては、必ずしも専用ディスプレイである必要はないと言えます。コストをかけず屋内にデジタルサイネージを設置したい場合は、お手持ちのテレビを活用する方法も考えてみてはいかがでしょうか。