基本的な屋内用デジタルサイネージの壁面設置方法
室内へデジタルサイネージを設置する場合は、テレビの壁掛け工事と同等の設置工事になります。要するにテレビを壁面に取り付けできるスキルが有れば、誰でも簡単に設置工事が行なえます。しかし、デジタルサイネージは個人で視聴するものではなく、お客様に見せることに重きを置いた画面になります。そのため全体的な審美性を考えて、配線や周辺機器等を隠すケースもあります。
デジタルサイネージ屋内壁掛け設置のパターンは2種類
デジタルサイネージを壁掛け設置するパターンは2種類です。写真左が壁面と画面をフラットにする設置、右が壁面を造作せずにそのままデジタルサイネージを設置する方法です。どちらも基本的な設置作業の工程は同じですが、パターンにより壁面金具の選定が異なります。
1.壁面と画面をフラットに設置する場合
壁面と画面をフラットにする場合は、まず壁面を造作する必要があります。金具と液晶ディスプレイの出幅を測り、その数値分の深さで壁面に穴を開けます。穴を開けるといっても、実際には内装工事屋さんなどで事前に作業してもらうことがほとんどなので、壁面の造作まで依頼をすることはありません。
稀にこちらで壁面造作を引き受けることもありますが、その場合は上下左右ともに15mm程度のクリアランスを設け、画面と壁面が干渉しないようにします。また、クリアランスを取ることで設置やメンテナンスが簡単に行えるようになります。
事前に壁面を先方で用意いただくケースは、コンパネ材を仕込んで壁面強度を上げるように指示をしています。こちら側で補強も行う場合にはコンパネを壁面裏に仕込むことは困難なので、コンパネ分の厚みも計算した上でフカセの数字を計算します。
電気線等も事前に用意をしてもらうことが多いですが、場合により電気線の引込工事をお願いすることがあります。基本的には配線を隠したいため、画面の裏側から電気を引き込むことが多いです。
デジタルサイネージの設置について、まずは造作した壁面に専用の壁掛け金具のベースを固定します。壁面フラット設置のときは、アームが伸縮するタイプの壁面金具を使用します。
ディスプレイ側にはアームが伸縮するタイプのステーを取り付けます。Amazon等でノンブランドの格安金具もありますが、弊社ではハヤミ工産製の伸縮可能な取付金具を推奨しています。
写真は横画面での設置ですが、取付金具は縦画面にも対応します。アームが取り付けできれば、壁面金具のベースにこのアームを引っ掛けた後にビスで動かないように固定します。
電源をつなぎ、通電確認を行います。最後にディスプレイを押し込んで、周りの壁と画面がフラットになるようにします。
2.壁面を造作せずそのままディスプレイを設置する場合
普通の壁面にそのままデジタルサイネージを設置する場合は、あまり出幅を持たさないようになるべく薄型の金具を用います。壁面裏の軽量鉄骨をビスで狙い撃ちするか、コンパネで補強をするかのどちらか方法で金具のベースを壁面に固定します。電気配線も同じようにディスプレイ裏から出すことが多いです。
この場合ではアームが伸縮する必要はないので、シンプルなステーをディスプレイ裏に固定します。
このまま壁面に取り付けた壁掛け金具のベースに引っ掛けて、落下防止のビスを打って固定します。
デジタルサイネージの屋内壁面設置工事は比較的容易
ご覧になっていただいたように、デジタルサイネージを屋内環境に壁面設置する場合はさほど困難なことはありません。看板業者様や電気工事業者様、内装業者様でも一定の知識とスキルが有れば簡単に工事が行えます。そのためこれからデジタルサイネージの取り扱いを行おうと考えておられる業者様に、まずはデジタルサイネージとはどんなものかを理解していただくには丁度良い案件かもしれません。
55インチ程度までのデジタルサイネージなら1人工、それ以上のサイズだと2名での作業が基本です。作業費の他に交通費や消耗品費はお支払いしますので、デジタルサイネージの設置工事を請け負っていただける業者様がいらっしゃいましたら、お気軽にご連絡ください。
