”大画面液晶マルチモニターは「何ができるか?」ではなく、「何がしたいか!」が重要である!”
(2021年/ヤマトサイネージマルチモニター事業部談)
中継機や周辺機器は「何がしたいか」によって選定
液晶マルチモニターを使用していく上での最重要項目、それは「何がしたいか?」ということ。例えば「大画面でCMを流したい」とか「異なる映像を同時に流したい」などといった要望により、システムや周辺機器を選ぶ必要があります。
システムや周辺機器を先に検索して「何ができるのか」を調べるのではなく、「何をどのようにしたいか」ということをまず考えていきましょう。では、一体どのようなことがポイントになってくるのでしょうか?
①1つの映像を大画面表示するのか、複数の映像を同時に流すのか?
まず最初に決めておきたいのが「画面レイアウトのパターン」です。導入目的によってどのような画面レイアウトが好ましいかを検討しましょう。液晶マルチモニターの場合、様々な画面レイアウトが可能です。👇はそのパターンの例です。
②配信用プレイヤーは何にするか?
「配信用プレイヤー」とは映像を再生するための機械を指します。例えばDVDを流したいならDVDプレイヤー、パソコン映像を流す場合はパソコン、ゲームを大画面で楽しみたいならゲーム機という具合です。基本的に再生用プレイヤーはどのようなものでも対応するので、お好みのプレイヤーを選定してください。
※例えばゲーム機をつないで大画面でeスポーツの画面ミラーリング
③音が必要か?
液晶マルチ専用モニターを使用する場合、ディスプレイ側に音声出力(スピーカー)はありません。音声が必要な場合、アンプやスピーカーは別途考える必要があります。その場合、中継機またはプレイヤーへスピーカーをつなぎます。
液晶マルチの心臓部「中継機」とは?
これは前述の「画面レイアウト」に大きく関わってくる部分です。どのようなレイアウトを使いたいかによって設置する機材が変わります。パターンにより価格が大きく違います。以下の項目から一番イメージにマッチするものを選んでください。
①ひとつの映像がドガーンと全画面表示させるだけで良い場合は「TVコントローラー」
この場合は「TVコントローラー」という機材を使うと便利です。TVコントローラーはひとつの映像入力、複数の映像出力を持つ中継機です。すなわち画面に映し出せる映像データは1種類のみとなります。基本は1映像をフル画面で映したい時に使いますが、同じ映像データを分割再生することもできます。
4面マルチなど使用するディスプレイが少ない場合で、コストを少しでも抑えたいケースは「HDMI分配器」を使うのもひとつの案です。安いものだとオンラインショッピングで数千円で手に入ります。ただしHDMI分配器を使用する場合はディスプレイ側の「ビデオウォール設定」を行い、映像分配はディスプレイ本体側で制御するようになります。
※単入力複数出力がTVコントローラーの特徴
②複数の映像を分割して映したい場合は「マトリクススイッチャー」
画面を分割していろんな映像を写したい場合は「マトリクススイッチャー」という中継機を用います。この機材にはTVコントローラーの機能も含まれているため、ひとつの映像をフル画面で表示することも可能です。
マトリクススイッチャーの特徴は「複数入力」ができ、更にそこへ接続した複数のプレイヤーからの映像信号を同時に配信できる点です。また、どの画面にどの映像を流すかを自由に設定できることも魅力です。
マトリクススイッチャーは様々な入力端子数、出力端子数のものがあり、週出力端子の数が増えるほど高額になります。
※マトリクスは複数プレイヤーの接続が可能(写真は16in16outのマトリクススイッチャー)
まとめ
今回のポイントは以下となります。
✅液晶マルチは「何ができるか」よりも「何をしたいか」を重視するべき。
✅中継機には「TVコントローラー」と「マトリクススイッチャー」がある。
✅1つの映像をドガーンとフル表示するだけならTVコントローラーを使用。
✅様々な画面レイアウトで複数映像を同時に放映する場合はマトリクススイッチャー。
今日はここまで。また次回お会いしましょう❣
では、また。