エレベーターのデジタルサイネージとは?
近年多く見かけるようになったエレベーターのデジタルサイネージ。これには大きく分けて2つの目的があります。「防犯」と「情報提供」です。エレベーターにデジタルサイネージを設置するメリットは、高い確率で利用者に見てもらえることです。
エレベーター内にデジタルサイネージを設置する場合は?
エレベーターの室内にデジタルサイネージを設置する場合、残念ながら後から取り付けるということが非常に困難です。元々室内にデジタルサイネージ(モニター)のあるエレベーターを採用するのが一番良い選択と言えるでしょう。どうしても後からエレベーターにデジタルサイネージを設置したいときは、室内ではなく乗降口に取り付けることをおすすめします。
エレベーター内のデジタルサイネージ活用法とメリット
エレベーターの室内は人が載っている間、ある程度の時間を費やす場所です。そのため目のやり場としてデジタルサイネージを見てもらえる可能性が高いのです。商業施設では催事の案内などの広告、マンションやオフィスビルでは建物内の注意事項などを流すことで利用者に訴えかけます。また、最近では時事ニュースや天気予報などを流すケースも増えています。
また、自分が降りる階の乗降口を確認できるように、カメラ映像を映す場合もあります。内外にカメラとモニターを設置して、お互いが確認できるようにしています。これは防犯や安全につながるもので、近年ではこのようなデジタルサイネージシステムを導入する施設が増えています。
エレベーター内のサイネージにデメリットがあるとすれば…
エレベーター内に取り付けるデジタルサイネージですが、デメリットとすれば小型のモニターしか適さないという点です。即ち表示内容が見えにくいことです。また、通信を利用するサイネージでは電波が届きにくいというデメリットがあります。
更に修理やメンテナンスが発生したときに、一時的に可動をストップしないといけません。イレギュラー発生時のリスクも検討しておく必要があります。
エレベーター内にデジタルサイネージを後付したい場合は、エレベーター会社に相談しよう
エレベーター会社がオプションとして販売しているデジタルサイネージは、埋込み型で圧迫感がなく、デザイン性も優れています。また安全性も確保した上での設置なので安心して利用することができます。しかし、後から設置する場合は大変です。電気の引き込みやモニターをどのように設置するのか、通信においてもエレベーター会社との連携は必須になります。
どうしても後付でエレベーター内にサイネージを設置したいときは、まずはエレベーター会社へ確認を取りましょう。人の命を預かるエレベーターです。間違っても独自の判断で設置をするのは止めましょう。
エレベーターの外(乗降口付近)にデジタルサイネージを設置する場合は?
エレベーターの乗降口にもデジタルサイネージの設置が進んでいます。乗降口付近は後からでも容易にデジタルサイネージの設置ができるため、室内に取付が困難と判断した場合にはこの方法を取りましょう。
エレベーター乗降口のデジタルサイネージ活用法とメリット
乗降口はエレベーターを待つ人をターゲットにできる場所です。待ち時間に画面を見てもらえる可能性が高く、訴求力の高いデジタルサイネージになるでしょう。また、室内と違ってある程度大きなモニターを設置できる点もメリットです。遠目からでも視認しやすく、エレベーターを利用しない人への訴求も可能とします。
通信環境も室内に比べて安定しているので安心です。更にはメンテナンスも比較的容易に行えることも利点です。
エレベーター乗降口サイネージのデメリット
乗降口付近にサイネージを設置するデメリットは、人の流れを妨げる可能性があることです。立ち止まって読ませるようなコンテンツではなく、移動しながらでもスッと内容が目に入ってくるような簡単な内容が求められます。
また、人の手に触れる可能性のある場所では、画面を保護することも必要になるでしょう。テレビのような液晶面むき出しの画面では、画面の割れや破損のリスクが高くなります。保護用のケーシングを合わせて設置するか、強化ガラスなどで画面を保護したデジタルサイネージ専用ディスプレイを使用すると良いでしょう。
シチュエーション別のエレベーターサイネージ有効活用方法
エレベーターサイネージは設置する場所によって様々な目的があります。主な設置場所とその有効な活用法は以下となります。
商業施設
毎日多数の来客があり、買い物という明確な共通目的があります。そのため取り扱う商品の広告や、各階やテナントのインフォメーションコンテンツを流すことが有効です。乗降口に取り付ける場合、闇雲に各階に設置するのではなく、利用者の多い場所にだけ設置するのもひとつの案です。
マンション
住民に対するメッセージがメインコンテンツになるでしょう。ゴミの収集日や停電の案内など、生活にかかわる様々なコンテンツを流します。住民はほとんどの場合1階のエレベーターを利用します。1台だけサイネージを設置するとしたら、迷わず1階の乗降口付近への設置です。
オフィスビル
来客に対する案内が中心となるでしょう。初めてビルを訪れる人でもスムーズに目的地へたどり着けるようにします。各階のテナント表示やビルの注意事項等を流すと良いでしょう。目線の位置へ壁面設置がおすすめです。高層ビルの場合は縦画面のデジタルサイネージを採用し、わかりやすく各階のテナントを掲示しましょう。
見られる確率は高いが、ターゲットが絞られるエレベーターのサイネージ
デジタルサイネージは、大きな画面で沢山の人に映像を見せるというイメージが強いです。しかしエレベーターに設置するサイネージは利用者のみに訴求をするものです。見られる確率は高くなりますが、ターゲットとなる人が圧倒的に少ないわけです。
そのため利用者の心理を紐解き、意味のあるコンテンツを流すことが重要です。例えばマンションのデジタルサイネージに商品の広告映像を流しても、あまり効果があるとは思いません。また、デジタルサイネージは絶対にないといけないものではありません。費用面と相談して、有効に活用できるようであれば導入しましょう。