多くの企業や施設のプレゼンテーション用モニターとして「プロジェクター」が導入されていますが、従来のプロジェクターには「部屋を暗くしないといけない」「画質が荒い」など多くの問題があります。
しかし、近年の映像技術の進歩により、従来のプロジェクターの欠点を補う「LEDプロジェクター」の普及が進んでいます。LEDプロジェクターは、従来のプロジェクターよりも明るく、省エネルギーで長寿命という特長を持っています。
そこで今回の記事では、LEDプロジェクターの概要やメリット・デメリット、従来のプロジェクターやデジタルサイネージとの違いについて詳しく解説します。
LEDプロジェクターとは?
LEDプロジェクターとは、光源にLED(発光ダイオード)を使用して映像を投写するプロジェクターのことです。
LEDプロジェクターは光源にLEDを使用しているため、省エネルギーで長寿命、低消費電力という特徴があります。また、LEDの発光特性により、色再現性や明るさが向上し、高品質な映像を投影でき、従来のプロジェクターの上位互換製品として普及しています。
LEDプロジェクターは、家庭用からビジネス用まで幅広い用途で利用されており、映画鑑賞やプレゼンテーション、イベントなどで活躍しています。
LEDプロジェクターの5つのメリット
LEDプロジェクターは、従来のプロジェクターと比べて、多くのメリットがあり、使い勝手が格段に良くなっています。ここでは、LEDプロジェクターのメリットを5つ解説します。
メリット1:明るさ
LEDプロジェクターは、小型の機種でも1,000ルーメン、ビジネス用の機種であれば3,000ルーメンほどの高輝度出力が可能で、従来のランプ式プロジェクターよりも圧倒的な明るさを実現しています。
このため、LEDプロジェクターは、従来のプロジェクターのように室内を真っ暗にしなくても映像を映し出せるので、室内が暗くてプロジェクターを使っている間は手元の資料が見えないという問題も解決できます。
メリット2:高画質
LEDプロジェクターは、高い色再現性とコントラスト比を持ち、フルHDや4K対応の機種も多く販売されています。
従来のプロジェクターは、画質が荒く、細かい文字が読みにく、映像の細かいニュアンスが伝わりにくい、という問題がありましたが、LEDプロジェクターは画質にこだわるユーザーにも満足されています。
メリット3:目が疲れにくい
LEDプロジェクターは、LED光源が点灯から即座に最大輝度に達するため、映像の点滅やちらつきがほとんどありません。
さらに、従来のプロジェクターと比べて圧倒的に明るいことにより、長時間の視聴でも目が疲れにくく、快適に視聴し続けられます。
メリット4:音が静か
従来のプロジェクターは、投影時にファンが回る音が気になるという方も多いですよね?
LEDプロジェクターは、内部の冷却ファンが静音設計となっており、動作時の騒音がほとんどありません。このため、静かな環境での使用や音声を重視するプレゼンテーションにも適しています。
メリット5:維持費の低さ
LEDプロジェクターに使われているLED光源は、約20,000時間という長寿命であり、従来のプロジェクターで使われているランプより10倍近くも長く持続します。
従来のプロジェクターのランプ交換には2〜4万円ほどの交換費用がかかることが一般的ですので、LEDプロジェクターの方が維持費が低くなります。
また、LEDプロジェクターは消費電力が少ないため、電気代の節約にもつながります。
LEDプロジェクターのデメリット
LEDプロジェクターは性能やコスパを考えても、従来のプロジェクターの上位互換製品と考えて問題ないですが、強いてデメリットを挙げるとすると、初期費用が従来のプロジェクターよりも若干高くなります。
しかし、先ほど解説したように「長寿命」「メンテナンスコストが低い」「消費電力が低い」このメリットを考慮して、長期的な視点で考えると、LEDプロジェクターのコストパフォーマンスは従来のプロジェクターよりも良いです。
LEDプロジェクターとLEDビジョンの違い
LEDプロジェクターと同じような用途で使われる「LEDビジョン」というデジタルツールがあります。
LEDプロジェクターの導入を検討する際には、LEDビジョンも合わせて検討する必要があるので、ここでは、LEDプロジェクターとLEDビジョンの違いを解説します。
違い1:コンテンツの表示形式
LEDプロジェクターは壁やスクリーンに映像を映し出しますが、LEDビジョンは複数枚の300mm角ほどのLEDパネルの1つずつのLEDランプが光って、映像を表示します。
LEDビジョンはビルの壁面やカフェの床などあらゆる条件下に設置できますが、LEDプロジェクターは投影する平面から一定距離の場所に本体を設置しなければいけません。
違い2:明るさ
LEDプロジェクターは基本的に室内利用を想定されていますが、高輝度の屋外用のLEDビジョンは5,000〜7,000cd/㎡ほどあり、LEDプロジェクターよりも圧倒的に明るいです。
屋外で利用するのであれば、LEDプロジェクターよりもLEDビジョンが適しています。
違い3:利用目的
LEDプロジェクターは、室内でのプレゼンテーションや映像の視聴という使い方が一般的です。一方で、LEDビジョンはあらゆる場所に設置して、広告媒体としての活用が一般的です。
会議室でプレゼンテーション用のディスプレイとして使うのであれば、LEDプロジェクターの方が適しています。
LEDプロジェクターとマルチディスプレイの違い
LEDビジョンと同じように使われるデジタルサイネージとして「マルチディスプレイ」というディスプレイがあります。
会議室にプレゼンテーション用のモニターとしてLEDビジョンを設置することは少ないですが、マルチディスプレイを設置することは多々あるので、LEDプロジェクターと比較しながら違いを見ていきましょう。
違い1:コンテンツの表示形式
マルチディスプレイは、46〜65インチほどの液晶ディスプレイ複数枚を組み合わせて、100インチや200インチといった大型デジタルサイネージを構築しています。
マルチディスプレイに映し出すコンテンツは、家庭用のテレビのように近くから見てもきれいに見えますし、細かい文字や映像の細部までを表現可能です。
映し出すコンテンツのきれいさ、細かさでは、LEDプロジェクターよりもマルチディスプレイの方が圧倒的に優れています。
違い2:明るさ
屋外用のマルチディスプレイの輝度は、1,000〜3,000cd/㎡が一般的で、屋外用のLEDビジョンよりも輝度は低いです。
しかし、LEDプロジェクターに比べると、マルチディスプレイの方が明るいです。
マルチディスプレイは、屋内でプレゼンテーション用のディスプレイにも使われますし、屋外で広告媒体としても使われます。
性能だけを比べると、LEDプロジェクターよりもマルチディスプレイの方がどのような環境下でもコンテンツをきれいに表示できます。
違い3:利用目的
LEDプロジェクターは室内でのプレゼンテーション用ディスプレイとしての使い方が一般的ですが、マルチディスプレイは屋内外で幅広い使い方をしています。
プレゼンテーションで使う時だけディスプレイがあれば良いのであれば、LEDプロジェクターでも良いかもしれませんが、常設のモニターとしてプレゼンテーション以外にも、社員向けの情報発信ツールとして使うのであればマルチディスプレイがおすすめです。
ビジネスシーンで使うなら「マルチディスプレイ」がおすすめ
LEDプロジェクターやデジタルサイネージを導入する際には、目的にあった機種を選ぶことが重要です。LEDプロジェクターを導入したいと思っていても、実はマルチディスプレイの方が適していることもあります。
大型ディスプレイを設置する環境や部屋の広さ、1台のディスプレイを最大何名が同時に視聴する想定なのかなど考慮しながら、最適なディスプレイを選びましょう。
もし大型ディスプレイの選び方に迷っている方は、デジタルサイネージの専門家である「ヤマトサイネージ」にご相談ください。
ヤマトサイネージは大阪と東京を拠点に、日本全国で多種多様な業種への納品実績があります。取り扱うディスプレイの種類も豊富にあり、お客様のニーズに合わせて最適な機種をご提案させていただきます。
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