”専用薄ベゼルモニターを使わずして「液晶マルチモニター」と呼ぶべからず!呼んでもいいけど…”
(2021年/ヤマトサイネージマルチモニター事業部談)
マルチ専用薄ベゼルモニターの存在を知ろう!
大型液晶マルチモニターを形成するメイン部材は「液晶モニター」ですが、実はマルチ専用のモニターがあるということを皆さんはご存知でしょうか?今日は専用モニターと普通のモニターの違いを学んで、間違いがない導入の参考としてください。
①普通のモニターでマルチ画面を組んだら?
※サイネージ専用モニターLG製43SM5KE-B
ここで言う「普通のモニター」の定義は通常1台を単体で使用するデジタルサイネージ用モニターのことを指します。液晶モニターは衝撃に弱い画面を保護するためベゼル(枠)で4辺が保護されています。家庭用のテレビやPCモニターも同じ理由で太いベゼルで覆われています。
デジタルサイネージ用モニターには「マルチ対応」するモデルが有り、設定をすることで大型マルチに対応できるケースがあります。この場合、連結部の太いラインが目立ってしまい、スマートさに欠けることがデメリットです。
※製品にもよるが大体3センチ幅くらいのラインができてしまう
②専用薄ベゼルモニターのマルチ
マルチ専用の薄ベゼルモニターはベゼルを極端に薄くしているのが特徴です。単体での使用も可能ですが、ダメージに弱く破損リスクが高いため単体で使用する意味がありません。
結合部にできるベゼルラインが3.5mmになるものを弊社ではおすすめしています。モデルによっては極薄の1.8mmや0.88mmというものもありますが、ベゼルは薄いほど破損リスクが高くなります。また見栄えは劇的に変わるわけではない割に、モニターの価格が高くなってしまうことを理解しておきましょう。
コスト感の比較
導入にあたって気になるのはやはりコスト感。参考となるモニター価格の例をご紹介していきます。ここではマルチモニターに非対応のものは除外します。サイズは比較しやすいように全て55インチとします。
①普通のサイネージ用モニター(マルチ対応可能モデル)
サイネージモニター代表的メーカー2社の参考価格は以下です。
✅SHARP PN-R556→ネット販売参考価格:290,622円(税込み・楽天市場2021.8時点)
✅LG 55SM5KE-B→ネット通販参考価格:264,605円(税込み・Yahooショッピング2021.8時点)
②マルチ専用薄ベゼルモニター
サイネージモニター代表的メーカー2社の参考価格は以下です。
✅SHARP PN-V550A(3.5mmベゼル/500cd)→ネット販売参考価格:504,640円(税込み・楽天市場2021.8時点)
✅LG 55VL7F-A(3.5mmベゼル700cd)→ネット通販参考価格:521,488円(税込み・2021.8時点)
③価格に対する考察
例えば55インチを例に価格を挙げてみたわけですが、同じ液晶製品のテレビと比較して割高となっています。サイネージモニターは「テレビほど需要がない→大量生産が困難&在庫リスクが高い→割高になる」という傾向があるようです。
専用モニターは更に需要がないことも理由のひとつですし、製造に関して高度な技術が必要になってくること、取扱(破損)リスクも高いことから価格は倍近くになってきます。
以上のようなことから「コストで選ぶならノーマルディスプレイ、見栄えで選ぶなら専用ディスプレイ」と言えるでしょう。ただし、それは代表的メーカーから選ぶ場合の話…
ヤマトサイネージのマルチ専用モニターとは?
弊社の「マルチ専用モニター」は各メーカーから販売されているベゼル幅やスペックはそのままに、各メーカーの「普通のモニター」と同等の価格を実現しています。ただ、やはり気になるのは大手メーカー製品との違いは何なのかということ。
①液晶パネルの違いはあるの?
ご存じの方もいらっしゃるかとは思いますが、実は「液晶パネル」自体はSHARPやLGなど一部のメーカーしか生産していません。例えば国産メーカーのテレビに使用される液晶パネルは、一部のメーカーを除いて海外製品を使用しています。それを自社の工場で組み立ててブランド化しているのです。
弊社も同じような手段をとっていて液晶パネルは海外製(LG・BOEなど)をメーカーより仕入れ、海外の提携工場でOEM生産しています。と、いうことはスペックやクオリティは同等、違いは「どこの工場で組んでいるか」と「ブランド」のみということになります。
②安全基準を満たした製品の証とは?
日本には「電気用品安全法(PSE)」という法律があることをご存知でしょうか?
👇詳細は経済産業省のWEBサイトを
電気用品安全法の概要 – 電気用品安全法(METI/経済産業省)
簡単に言えば「日本国内で販売される一般家電にはPSE認証が必要」ということです。輸入製品を国内で販売する場合は経済産業省への届け出を行い、様々なチェックを経て国内で販売するための「型番」が認定されます。認定されればそれでOKというわけではなくて、耐圧検査等の諸検査を行った上で合格したもののみ出荷できるという流れになります。
PSE認証を得るまでには様々な書類の提出が必要であり、申請にある程度の費用もかかることから、PSE非認証のまま国内で輸入電化製品を販売してしまい事件となるケースもあるようです。もちろん弊社の専用モニターもPSE認証済みで、出荷前の検査も十分に行います。
③できることに差があるのでは?
有名メーカーだからできること、弊社のような弱小メーカーだからできないこと、という部分はありません。ディスプレイは単なる映像表示をする画面。何ができるかはどのようなシステム(中継機器や映像配信用のプレイヤー等)を採用するかということで決まります。なので使用するディスプレイによって違いが生じることはありません。
まとめ
スミマセン。後半はほぼ自社製品の「宣伝」となってしまいましたが、考え方は人それぞれ。コストがかかっても大手メーカー製品という「安心感」を求められる方もいらっしゃれば、「品質やできることが同じなら安いほうが良い」と言う考え方もあるでしょう。
ただ、我々が言えることは「お客様にとって最善の選択をして、後悔のない液晶マルチディスプレイの導入を!」ということです。我が社も大手メーカーに負けないよう、日々努力を惜しみません!