監視や管制のために利用されるデジタルサイネージ
「デジタルサイネージ」と聞けば、広告やニュースなどを流しているイメージが強いかもしれません。しかし現在では監視・管制に使用されるケースが増えています。その理由として挙げられるのは、情報をいち早く目視できること、大きな明るい画面で見えやすいことです。
空港や駅のコントロールルーム、大きな工場での監視映像を見るために設置されています。ビジネス分野での導入も進んでおり、商品の受注状況などをいつでも確認できるよう、大画面を設置するケースも増えています。
1.デジタルサイネージは情報をいち早く確認できる
監視や管制を行うツールはパソコンで管理することが主です。しかしパソコン画面の大きさには限りがあり、一度に大勢の人が見ることができません。そのため大きな画面を用意してパソコンを接続し、大画面で皆が今の状況をシェアする方法が有効です。
デジタルサイネージディスプレイは大型のものが供給さてていて、100インチクラスも市場に出ています。また沢山の液晶ディスプレイを連結して、マルチディスプレイ化することで、巨大な画面にパソコン画面を映すことができます。
大きな画面に情報を映すことで、室内にいるスタッフが状況の変化や緊急事態を即座に認識でき、対応に取り掛かれることが大きなメリットです。
2.デジタルサイネージは明るく大きな画面で見えやすい
デジタルサイネージの特徴は明るく見えやすことです。好きな大きさに画面を構築できるため、室内スペースや見る人の数に合わせて適切な大きさの画面を設置できます。デジタルサイネージで使用する液晶ディスプレイはテレビを代用することもできますが、メリットは「設置コストを抑えられる」点のみで、あまりおすすめをしていません。
基本は「デジタルサイネージ専用ディスプレイ」を使用することです。専用ディスプレイとテレビの違いは、「明るさ」と「耐久性」です。専用ディスプレイのメリットは、テレビよりも明るい液晶パネルを使用して視認性を高めていることです。24時間連続稼働にも対応しており、長時間の使用に適していることも強みです。
見る人の数や室内のレイアウトに合わせて、希望の大きさの画面を設置できることも特徴です。10人程度までで利用する場合は55~100インチ程度の液晶ディスプレイを、数十人以上で使用するケースでは、液晶マルチディスプレイを好みの大きさに仕上げます。
※数十台の監視カメラ映像もマルチディスプレイで大画面化することにより、視認性が向上し異常にも気づきやすくなる。
監視室やコントロールルームにおすすめのデジタルサイネージ機器
監視・管制に適したデジタルサイネージディスプレイは、「大型で見えやすいもの」です。弊社での設置事例を元に、設置場所や利用する人数に合わせたおすすめのデジタルサイネージ機器をご紹介します。
1.10名程度までで利用する大画面のデジタルサイネージディスプレイと参考価格
比較的少ない人数や、狭い部屋で使用する場合は55-100インチ程度の液晶ディスプレイを使用します(写真は75インチデジタルサイネージディスプレイの可動式スタンド設置)。黒板のように壁面に設置したり、移動させて使いたいならキャスター付きスタンドに取り付けます。
こちらの写真は企業の会議室に採用いただいたもので、主に会議で使用する事例です。基本的に10人前後が集まる会議で、パソコンを接続して会議資料を映し出しています。以前はホワイトボードを使用しており、会議の時間短縮や理解度の向上に寄与しています。
会議利用だけでなく、このような効果は監視室にも同じことが当てはまります。画面の大きさが55インチ(横幅約120センチ、縦幅約68センチ)程度であれば、10名ほどなら一度に情報を共有することができます。見えやすさをもっと重視するなら、55インチよりも大きな画面を選びましょう。
2.数十名で利用する大画面のデジタルサイネージディスプレイと参考価格
数十名で管制や監視を行う場合には、それなりに大きな画面が必要になります。個体の液晶ディスプレイは大きさに限りがあり、100インチ程度までが1台の最大サイズになります。そのため、大画面を作り上げるには液晶ディスプレイを連結する方法を取ります。
写真は工場施設の監視室に設置した、55インチ液晶ディスプレイを8台連結したマルチディスプレイです。通常はそれぞれのディスプレイにバラバラの監視カメラ映像を映しますが、ひとつのカメラ映像を拡大表示することもでき、異常が発生した際には大画面化することでより詳しい情報を入手することができます。
液晶マルチディスプレイは、マトリクススイッチャーやマルチビューワーという中継機を用いることで、複数デバイスの映像を分割表示することができます。下の写真は監視カメラ映像とテレビを左右で分割して同時配信したものです。
マルチディスプレイは連結した画面をひとつの大画面として利用できること、複数デバイスを同時再生し、より多くの情報を表示する2パターンの利用方法ができます。画面の切り替えはリモコンや制御用のパソコンを使用します。
110インチ液晶マルチディスプレイの参考価格
55インチ液晶ディスプレイを4台田の字形に連結した場合、画面サイズは横幅が約2.4m、縦が約1.35mになります。~30名ほどの収容人数に対応します。機器の合計価格は約200万円です。※価格は2024年8月のものです。価格に送料や設置費用等は含みません。
165インチ液晶マルチディスプレイの参考価格
50名~100名程度、また少ない人数でも視認性を高くしたい場合は165インチの液晶マルチディスプレイが良いでしょう。画面サイズは縦横が3.6m×2.0m程になります。55インチ液晶ディスプレイを3列ずつ配置します。
液晶マルチディスプレイは縦長や横長など、好きな画面レイアウトで設置することができます。縦横の列を揃えることでパソコンと同じ画面比率を保てるため、利用しやすくなります。機器の総額は税別で約400万円になります。※価格は2024年8月のものです。価格に送料や設置費用は含みません。
何が起こっているか一目瞭然にしたい場合の大画面デジタルサイネージ
液晶マルチディスプレイのデジタルサイネージは、好きな大きさにすることができます。写真は55インチを縦横6列ずつ並べた330インチです。画面を大きくすれば状況判断をすぐに行うことができます。弊社では様々な大きさ、レイアウトの液晶マルチディスプレイをご案内できますので、ご希望をお伝え下さい。
監視・管制室へのデジタルサイネージ導入事例
ヤマトサイネージでは管制室や監視室へのデジタルサイネージ導入実績が多数あります。ここではその一例をご紹介します。
自動車工場の監視室
福岡県にある自動車工場様の監視室に設置した、165インチの液晶マルチディスプレイデジタルサイネージです。合計6台の液晶マルチディスプレイを設置して、工場内の様々な情報を管理・監視しています。※写真は設置工事時のもの。
管制・監視に使用するディスプレイは大型化することで利用価値が上がる
監視室ではすでに液晶ディスプレイで情報を管理されていることでしょう。しかし、既設の画面は数年前に導入したもので、映像が小さく見えにくいという懸念がないでしょうか?劣化も進んで取替を検討する場合に、大画面のデジタルサイネージを検討される施設が増えています。
監視に使用する画面は大画面化することにより視認性が高くなり、情報の共有や有事の際には判断を早める効果があります。デジタルサイネージの導入にはある程度のコストが必要になりますが、それに応えるだけの利用価値を生み出すことができます。
監視・管制に使用するデジタルサイネージをご検討の際には、ヤマトサイネージにもぜひご相談ください。