展示会を成功させる

展示会を成功させるための準備スケジュール

展示会に出展する際には、思った以上にたくさんやるべきことがあります。例えばこんな感じです。

  • 商品選定
  • ブース制作
  • 販促ツール制作
  • 事前告知
  • スタッフ教育
  • 交通や宿泊の手配
  • アフターフォロー

段取りよく進めていかないと、

✖ 予算を無駄に使ってしまう
✖ 通常業務に差し支える
✖ 予定通りの内容にならない

といったような問題が起きてきます。

しかし、どんなタイミングでどんなタスクを行えばよいのか、いまいち把握できていない方もいることでしょう。
ここでは、展示会の基本的な準備スケジュールをご紹介します。はじめて展示会に出展するという方はもちろん、展示会準備に手間取ってしまった経験があるという方も、ぜひ参考にしてください。


<6ヶ月~12ヶ月前>

展示会の調査

まずは、世の中にどんな展示会があるかを調査します。
方法としては、

  • インターネットで検索する
  • 広告代理店に相談する
  • 既存顧客によく行く展示会をヒアリングする

など。

自社とマッチしそうな展示会を見つけたら、資料を請求してみましょう。営業担当者に来社を依頼できるケースもあります。
展示会の調査をする際は、比較がしやすいよう、各展示会のテーマ、日程、場所、来場者数実績、出展費用などをまとめた一覧表を作ることをおすすめします。


展示会の見学

気になる展示会をピックアップした後、可能であれば、見学(一般参加者として参加)してみます。下記のような意識・視点を持つとよいでしょう。

  • 場の雰囲気を把握する
  • 来場者さんの属性を把握する
  • 各ブースを周りながら、ディスプレイの仕方、チラシ、トークなどを参考にさせてもらう

なお、半年に1回程度、1年に1回程度しか開催されていない展示会もありますので、見学をする際は、それくらい前から計画しておくようにしてください。

時間をとれない、開催場所が遠すぎるなどといった事情で見学が難しい場合もあるかもしれません。その場合は、インターネットの動画サイトで検索してみましょう。展示会主催者さん・各
出展企業さんが撮影した動画がアップされていることがあります。


<5ヶ月~6ヶ月前>

展示会出展の目的・目標設定

展示会出展の目的を設定します。

  • 認知度の向上
  • 新商品のアピール
  • 多くの顧客との商談
  • 既存顧客との交流

「よく分からないけれど、なんとなく出展してみる」「ライバル企業が出展しているから、とりあえず出展してみる」などはNGです。
目的が不明確だと、方向性が定まらず、具体的な手段を検討できない、意思決定がスムーズにできない、などの問題が生じてきます。

また、目的に加えて目標も設定します。効果測定ができるよう、「新規顧客の名刺を〇〇枚以上獲得する」「展示会出展から1ヶ月後までに〇〇円以上の売上を出す」などといったように、数値化したものがよいです。


展示会の選定

設定した目的・目標をもとに、展示会の選定を行います。
当然のことながら、的外れな選定をしてしまうと、ただ無駄に時間とお金を費やすだけになってしまいます。展示会の選定は、慎重に行うようにしてください。
また、選定が的外れでなかったとしても、その展示会で扱うテーマの範囲があまりにも広い場合、自社に対する興味度の低い方が来場される比率が高くなりますので、注意してください。


展示会の申し込み

出展する展示会が決まったら、申し込みを行います。
日程や出展費用、運営ルールなどはもちろん、キャンセル規約やキャンセル料などもよく確認してから行うようにしてください。
申し込みの際、ブースの位置を決めることが多いです。決める方法としては、申し込み順、出展回数順、くじ引きなど。

申し込み順で決める場合は、早め早めの対応を心がけるようにしましょう。人の流れが多い出入り口付近は、早く埋まってしまう傾向があります。
また、ブースの位置は、他の企業さんとの兼ね合いがあるため、いったん決めてしまうと変更が難しくなりますので、注意してください。

展示会の申し込みは、会期の4ヶ月~6ヶ月前からはじまるケースが多いです。一般的に、規模の大きい展示会ほど、早く始まる傾向があります。


会期中の宿泊場所の手配

遠方で開催される展示会に出展する場合は、宿泊場所についても考えます。会期が近づくにつれ、会場近くの宿泊場所はどんどん埋まっていきます。申し込んだ時点で手配できるとよいでしょう。


オリエンテーション参加

展示会の申し込み後、主催者によるオリエンテーションがあれば、なるべく参加します。
オリエンテーションは、展示会の進め方を体系的に理解するチャンス、主催者に直接質問ができるチャンスです。
オリエンテーションの後、懇親会が開催されることもあります。

展示会を成功させるリスト

<3ヶ月~4ヶ月前>

出展コンテンツを考える

出展コンテンツを考えます。
出展コンテンツとは、

  • 商品
  • 商品紹介動画
  • デモンストレーション
  • セミナー

などのことです。

当然のことながら、出展コンテンツの中で最も重要なのは商品です。展示会のテーマやブースの広さなどを考慮しながら決めていきましょう。
設定した目的にもよりますが、基本的には、売れている商品、人の目を引きやすい商品を出展するのがおすすめです。

また、商品の数はなるべく絞るようにした方がよいです。ブースにたくさんの商品を並べる企業さんもありますが、来場者さんにとってみれば、一目で何のブースなのかが分かりません。来場者さんがブースの前を通りかかるのはほんの数秒です。さらに、展示会会場には他にもたくさんのブースがあります。一目で何のブースなのかが分からなければ、素通りされるでしょう。

商品の数はなるべく絞ることをおすすめします。一つに絞っても問題はありません。出展する商品が決まったら、他のコンテンツについても検討していきます。

商品紹介動画の内容の例

  • 製造工程をお見せする
  • モデルさんがその商品を使っている場面をお見せする
  • お客様の声を紹介する

デモンストレーションの内容の例

  • 実演する
  • 機械やソフトなどを操作してもらう
  • シミュレータで疑似体験をしてもらう

セミナーの内容の例

  • 専門的な知識をお伝えする
  • 便利な活用方法をお伝えする
  • 質問を受ける


ブースデザインの検討&依頼先選定

ブースデザインを検討します。ブースデザインには、主に下記のような要素があります。

  • パネルのレイアウト
  • 商品のレイアウト
  • 販促ツールのレイアウト
  • 展示台やチラシラック、照明など備品の選定
  • 商談スペースの設置有無
  • 音楽演出
  • カラーコーディネート

ブースデザインは専門性が高いので、専門業者に依頼するケースが多いです。専門業者に依頼するのであれば、ある程度方向性が固まった段階で、数社に対して見積もりを依頼するようにしましょう。もちろん、全てあるいは一部を自社で行ってもよいです。


チラシ・パンフレットの検討&依頼先選定

ブースに来てくれた方にお渡しするチラシ・パンフレットの検討を行います。
こちらについても専門性が高いので、専門業者に依頼してもよいです。内容が固まったら、印刷業者さんを選定し、見積もりを依頼します。


ノベルティの検討&依頼先選定

ブースに来てくれた方にお渡しするノベルティの検討を行います。
ノベルティとは、社名や商品名、キャッチコピーなどを記した無料のオリジナルグッズのことです。

昔からノベルティとしてよく使われているのが、文房具、スケジュール帳、バック、うちわなどです。これに加え、最近では、スマホの充電器、パソコンのUSBハブ、電子メモパッドなども使われるようになってきました。

どんなノベルティにすればよいのか、悩む企業さんが多いですが、なるべく自社と関連しているもの、展示会会場ですぐに使えるものがおすすめです。
内容が固まったら、製作業者さんを選定し、見積もりを依頼します。


事前告知の計画

出展コンテンツ、ブースデザイン、チラシなどの内容が固まってきたところで、既存顧客や見込み客に対して行う事前告知の計画を立てます。
方法としては、一般的に下記のようなものがあります。

  • DMを送る
  • メールを送る
  • 電話をかける
  • 自社サイトで案内する
  • SNSで案内する

ターゲットや費やせる人員・時間などを考慮しながら計画を立てていきましょう。


スタッフを探す

ブースで接客などをしてもらうスタッフを探します。自社ではなく、派遣会社など外部からスタッフを探す場合は、早め早めの対応をとるようにしましょう。
スタッフの役割としては、主に下記のようなものがあります。

  • チラシを配る人
  • 商品説明をする人
  • 商談をする人
  • デモンストレーションを行う人

各役割にあったスキルや背景を持つ人から選んでいきましょう。もちろん、兼任でも構いません。このとき、当日スケジュールは空いているか、通常業務に差し支えないか、などを確認してください。

スタッフの人数については、仕事量とブースの広さを考慮して決めていきます。途中、別室で食事をとったり、他の企業さんのブース見学をしたりする予定があるなら、その分も加味します。そして、意外に展示会会場の場所も関係してきます。

車で数十分など自社から近い場合、スタッフが余っていれば帰ってもらう、足りなければ応援に来てもらう、といった柔軟な対応をとることができます。しかし、新幹線で数時間など自社から遠い場合は、そうもいきません。

展示会会場の場所が自社から遠い場合は、スタッフの人数を多めに見積もった方がよいでしょう。


<1ヶ月~2ヶ月前>

チラシ・パンフレット・ノベルティの発注

自社ブースに来てくれた方にお渡しするチラシ・パンフレット・ノベルティの発注を行います。このとき、いつまでに納品されるのか、追加したい場合はどうなるか、などを確認しましょう。チラシ・パンフレットが届いた際は、汚さないように気を付けてください。紙類は汚れがとりにくいです。再発注することもできますが、会期までに間に合わなくなる可能性も出てきます。


名刺の発注

自社ブースに来てくれた方にお渡しする名刺の発注を行います。
通常業務で名刺を使っていたとしても、展示会では短期間で大勢の来場者さんと出会うことになるため、余分に用意しておいた方がよいです。

展示会当日、「申し訳ないのですが、実は名刺を切らしておりまして」というのは印象が悪いですし、お互いにとって機会損失になります。
チラシ・パンフレットと同様、名刺が届いた際は、汚さないように気を付けてください。


事前告知

前もって計画していた内容に基づいて、事前告知を行います。漏れや重複がないように注意してください。
事前告知開始後、予想以上に集まる見込みが立った場合、あえて打ち切るのも手です。

展示会は、人員や時間、スペースなどが限られています。インターネットのように、いくらでも対応できるわけではありません。
事前告知をしておきながら、当日、ブースでの対応ができないーー これはかなり印象が悪いです。それっきりになってしまう顧客も出てくるかもしれません。

予想以上に集まる見込みが立った場合は、あえて打ち切るということも考えましょう。
逆に、あまり反応がよくないという場合もあります。どちらかというと、こちらの方が多いかもしれません。この場合、メッセージの内容を変える、来場特典を用意するなどといった対応を考えた方がよいでしょう。

スタッフトレーニング

スタッフのトレーニングを行います。
アクションリストや想定問答集などがあるとよいでしょう。適宜、ロールプレイングも行いましょう。いただいた名刺の取り扱い方、掃除・整理整頓の仕方といった運営に関することも忘れずに。

展示会は、見込み客と直接コミュニケーションがとれる機会です。その機会を最大限に活かすため、スタッフのトレーニングは入念に行っておきましょう。せっかく自社ブースまで来てもらったのに、せっかく対応する時間があるのに、うまく説明ができなかったり印象が悪かったりしたら、非常にもったいないです。


会期中の交通の手配

スタッフの交通の手配を行います。交通手段としては、

  • 電車
  • バス
  • チャーターバス
  • 社用車

などがあります。

展示会会場までの距離、スタッフの人数、持ち物の量などを考慮しながら選んでください。
車で行く場合は、駐車場の手配も行います。展示会会場の駐車場は、事前申し込みが必要となるケースが多いです。

アフターフォロー準備

アフターフォローの準備を行います。
アフターフォローとは、

  • お礼メールを送る
  • カタログを送る
  • お役立ちコンテンツを送る(媒体はDVDやメルマガなど)
  • 商談の日程調整を行う
  • 相談会やセミナーへの案内を行う

などのことです。

展示会というものは、会期中だけで全てが完結するわけではありません。来場者さんの多くは情報収集が目的で、展示会の場で商談や成約につながるケースはごくわずかです。展示会後も継続的なフォローを行っていきましょう。

<1週間前>

当日の持ち物チェックリストの作成

展示会当日の持ち物チェックリストを作成します。
展示会当日、忘れ物をしたとしても、会場近くのお店で手配できることもあります。しかし当日は、何かと手間取ったりトラブルが起きたりします。できるだけ、忘れ物をしないような対策をしておきましょう。

持ち物チェックリストの内容の例:

  • ボールペン
  • マジック
  • ホチキス
  • 輪ゴム
  • ノートPC
  • 名刺スキャナー
  • LANケーブル
  • OAタップ
  • 延長コード
  • 電池
  • ユニフォーム
  • ほうき
  • 雑巾
  • ゴミ袋
  • 脚立

ブースで使用する資材・備品の梱包と配送手配

  • 商品
  • パネル
  • チラシ
  • パンフレット
  • ノベルティ
  • 照明
  • テーブル
  • ラック

など、ブースで使う資材・備品の梱包と配送手配を行います。

梱包の際には、どこかに破損がないか、しっかりと動作するか、などの確認を行いましょう。せっかく配送しても、当日使用できないのであれば意味がありません。
通常は、主催者側で配送先住所と日時の指定がありますので、それを守るようにしてください。


ブース設営

展示会会場で、ブース設営を行います。ブース設営は、専門業者に依頼する場合と自社で行う場合があります。自社で行う場合、時間がかかること、ある程度疲労してしまうことを見込んでおきましょう。9割方完成したら、来場者さん目線で、

  • 入りやすいか
  • パネルの文字は見えるか
  • 何かが何かに隠れていないか

などを確認してください。ブース設営についても、通常は、主催者側で日時の指定がありますので、それを守るようにしてください。

展示会出展者必見!自社ブースに人を集める”見せ方”のポイント

ブース掃除

ブースの設営が終わったら、掃除を行います。

具体的には、

  • 散らかっている梱包資材をまとめる
  • 掃除機をかける
  • テーブルやガラスケースを拭く

など。

展示会では見た目の綺麗さも大事です。多くの方は、綺麗でないところに嫌悪感を感じます。それだけで、立ち寄ってもらえないこともあるでしょう。自社に対して、ネガティブなイメージを重ねさせてしまうこともあります。

 

展示会終了後

<展示会後>

後片付け

展示会が終わったら、後片付けを行います。
会場には、次の日には別のイベントの準備が始まるなど、時間制限がある場合もあります。後片付けは素早く行いましょう。また、後片付けが雑だと、主催者さんや他企業さんからの印象が悪くなりますので、注意してください。


名刺のデータ化

会期中、ブースに来てくれた方からいただいた名刺をスキャンしてデータ化します。このとき、自社に対する興味度や決裁権の有無などを考慮した上でセグメント分けするようにしてください。そうすることで、アフターフォローが行いやすくなります。見込みの高い顧客からアプローチしていくことで、効率的に成果を出せるようになるでしょう。

なお、こちらの作業は、展示会終了後にまとめて行うのではなく、会期中に行っても、つまり名刺をいただいたタイミングで行ってもよいです。


アフターフォロー

計画しておいた内容に基づいて、アフターフォローを行います。アフターフォローは、顧客の記憶が新鮮なうちに行うのが効果的です。


検証会・反省会

次回以降の展示会につなげていくため、検証会・反省会を行います。
まずは、目標を達成できたのかどうかの確認です。目標が達成できた場合は、また次回に向けて、新しい目標について検討するのもよいでしょう。目標を達成できなかった場合でも、その原因を突き止めておくことで、次回以降、より効果的な対応ができるようになるでしょう。

目標とは関係なくても、うまくいった点、失敗してしまった点、困ってしまった点などがあれば、みんなでシェアします。
そして、適宜、自社の展示会マニュアルのブラッシュアップ(あるいは新規作成)を行います。後回しにもできるものですが、品質向上のため、記憶が確かなうちに行っておくことをおすすめします。


費用対効果や獲得単価の算出も行います。計算式は下記のようになります。

  • 費用対効果:売上/展示会の出展費用
  • 名刺獲得単価:展示会の出展費用/名刺獲得数
  • 商談獲得単価:展示会の出展費用/商談獲得数

これらのデータは、展示会出展を重ねていくことで意味を持つようになります。「比較的、この展示会は名刺獲得単価が高い」「この展示会は黒字を出しやすい」などといったような評価ができるようになり、展示会の選定や予算計画などを行う際に役立ちます。

レポートのアップ

自社サイトやSNSなどに展示会のレポートをアップします。

内容は、

  • 出展コンテンツ
  • ブースの雰囲気が分かるような写真
  • 成果
  • 来場者さんのご感想
  • 今後の展示会の予定

など。

レポートのアップは、次回以降の集客につながっていきます。「こんな面白いことやっているんだね」「何となく不安があって行かなかったけれど、全然問題なさそうだ」 このように考える方が出てきます。

展示会出展で期待できる効果と次につながる効果検証の方法


まとめ

いかがでしたでしょうか。「思った以上にやることがたくさんあるな」と感じた方も多いように思います。

今回ご紹介した内容を参考にして、自社の準備スケジュールを作成してみてください。そして具体的な作業を洗い出してみてください。おそらく、役割分担、予算の割り当て、通常業務との調整、進捗管理などが行いやすくなるはずです。

展示会の成否は、準備の段階で決まっているといっても過言ではありません。万全な準備を行うことで、展示会を成功させてください。
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