近年、看板やポスターなどに変わるものとして、商業施設やイベント会場など至るところで使用されるようになってきたデジタルサイネージ。
運用していると、「このデジタルサイネージ、故障してしまったかな?」と思うようなことがあります。
そんなとき、メーカーなどにサポートを依頼することもできますが、対応してもらうまでにはある程度時間がかかるため、可能な限り自分でも対応したいところです。
ここでは、「このデジタルサイネージ、故障してしまったかな?」というときの、ユーザー自身で行える対処法をご紹介します。
ブラックアウトが起きたときの対処法
ブラックアウトとは、ディスプレイの一部が黒く変色してしまった状態のことをいいます。主に、ディスプレイの表面温度が上昇しすぎた際に起こります。
直射日光にさらされるところ、冷房がないところなどでは、このブラックアウトに注意が必要です。
ブラックアウトが起きたときの対処法としては、いったん電源を落としてクールダウンさせることです。十分にクールダウンさせることもができれば、それだけで改善することがあります。
ブラックアウトは、気づいたときにすぐ対応してください。放置しておくと元に戻らなくなることもあります。
焼き付きが起きたときの対処法
焼き付きとは、画面が変わっても元の画像が残像として残ってしまう状態のことをいいます。長時間同じ画像を表示している際に起こります。
コンテンツの切り替えがない、コンテンツの切り替えはあるが「企業名」「店舗名」「ロゴ」などをずっと同じ位置に表示する、などといったケースでは、この焼き付きに注意が必要です。
焼き付きが起きたときの対処法としては、ブラックアウトの場合と同様で、いったん電源を落としてクールダウンさせることです。
頻繁にフリーズするときの対処法
フリーズとは、突然動作が停止して操作も受け付けなくなってしまった状態のことをいいます。
頻繁にフリーズするようになったとき、その原因として、ソフトウェアの損傷、負荷のかけすぎ、ノイズの蓄積など、様々なものが考えられます。
対処法としては、一度コンセントを抜いて放電してみることです。時間は5分から10分程度。そうすることで、システムがリセットされ、正常な状態に戻ることがあります。
ディスプレイが映らないときの対処法
「電源を入れる」「スタートボタンを押す」などの操作をしても、ディスプレイに何も映らない、というケースがあります。
対処法としては、まずケーブルがしっかりとささっているか、接触不良などを起こしていないか、確認することです。
それでも改善しない場合は、映像入力端子の種類(HDMI、DVI、DisplayPortなど)を確認します。デジタルサイネージに接続されている端子の種類とメニュー画面などで設定している端子が異なっているケースがありますので、その点に注意して見てください。
コンテンツが更新されないときの対処法
コンテンツの更新処理をしたのにもかかわらず、実際には更新されていない、というケースがあります。
対処法としては、まずコンテンツのデータファイルを確認することです。対応している拡張子か、データ量が重すぎでないかなど。
コンテンツ管理にネットワーク通信を利用しているのであれば、ネットワークも確認します。
まずインターネット回線です。メンテナンスや障害などでインターネット回線がとまっていることもあります。これは他の機器がインターネットに繋がっているかどうかで確認できます。
インターネット回線に問題がなければ、ケーブルが断線していないかの確認、配線が間違っていないかの確認、ルーターの再起動などを行います。
まとめと注意点
ここでは、「このデジタルサイネージ、故障したかな?」というときに、ユーザー自身が行える対処法をご紹介しました。
「故障したかな?」というとき、サポートを待つこともできますが、その間、デジタルサイネージは機能しなくなります。
デジタルサイネージを店舗の広告として使用していれば、集客機会の損失が起きてしまうでしょう。イベント会場の案内用ツールとして使用していれば、会場内で混乱が起きてしまうこともあるでしょう。
このような事態を避けるためには、まず自分自身で対応してみることです。軽い症状であれば問題なく対処できることもあります。
「故障したかな?」と思ったときは、まずここでご紹介した対処法を試してみてください。
注意点
ただし、分解して内部を触るということはご遠慮ください。感電のリスクや、故障原因を特定できなくなる可能性があります。
メーカー保証期間内である場合、故障原因を特定できなくなると、費用負担が発生することがありますので注意が必要です。