OLEDとは

OLEDとは?最新ディスプレイ技術の特徴やメリット・デメリットをわかりやすく解説

OLEDとは

近年、デジタルサイネージ業界でもディスプレイ技術に関する「OLED」という言葉を耳にする機会が増えました。OLED(有機発光ダイオード)は、その優れた画質やデザインの自由度から、多くの電子機器で採用されています。

しかし、デジタルサイネージの導入を検討する際には、OLEDやその他の種類を比較した技術の特徴やメリット・デメリットを詳しく理解した上で、導入する機種を選ぶ必要があります。

そこで今回の記事では、OLEDとは何か、その基本的な仕組みから、他のディスプレイ技術と比較した際のメリットやデメリットについてわかりやすく解説します。

OLEDとは?最新ディスプレイ技術の基礎

OLEDとは

OLED(Organic Light-Emitting Diode)は、有機発光ダイオードの略称です。従来の液晶ディスプレイとは異なり、有機物でできた薄い膜から光を放出し、画面を構築します。この技術により、バックライトが不要になり、より薄く、柔軟性のあるディスプレイが可能になりました。

LCDとOLEDの違いとは?

従来の液晶ディスプレイ(LCD)は、液晶パネルとバックライトから構成されています。一方、OLEDは、バックライトを必要とせず、有機材料が直接光を発するため、より薄型で高画質なディスプレイを実現できるという点が大きな違いです。

LCDとOLEDの違いに加えて、LCDとLEDの違いについて知っておく必要があります。まだ詳しく知らないという方は、以下の関連記事で詳しく解説しています。合わせてご覧ください。

LCDとLEDの違いとは?特徴や違いを7つのポイントで徹底比較

OLEDの仕組み

OLED(有機発光ダイオード)は、有機材料を使った自発光型のディスプレイ技術です。電流が流れると有機材料が光を発するため、各ピクセルが独立して発光します。OLEDは陰極(カソード)と陽極(アノード)の間に有機薄膜を挟んだ構造を持ち、電子が有機材料に衝突して光を発生させます。

この技術により、OLEDディスプレイは非常に薄く、バックライトが不要で真の黒を表示でき、結果として、高いコントラストと鮮やかな色再現が実現します。OLEDはスマートフォンやテレビなどに広く利用されており、その優れた映像品質とデザインの自由度が評価されています。

OLEDの種類と特徴

OLEDとは

OLEDには様々な種類があり、それぞれに独自の特徴があります。代表的なものとして、PMOLED(パッシブマトリクスOLED)AMOLED(アクティブマトリクスOLED)が挙げられます。ここではそれぞれの特徴について解説します。

種類1:PMOLED(パッシブマトリクスOLED)

PMOLED(パッシブマトリクスOLED)は、ディスプレイの各ピクセルをパッシブに制御する技術です。

構造がシンプルで製造コストが低いため、小型のディスプレイに適しています。主に時計や小型デバイスの表示に使用されており、大型ディスプレイには向いていません。

種類2:AMOLED(アクティブマトリクスOLED)

AMOLED(アクティブマトリクスOLED)は、各ピクセルを個別に制御する技術を採用したディスプレイで、精細な表示と高い反応速度を実現します。

AMOLEDは主にスマートフォンやテレビなどの大型ディスプレイに適しています。また、鮮やかな色再現と高コントラストが特徴で、動画や高画質なコンテンツの表示にも対応可能です。

OLEDディスプレイのメリット5つ

メリット

OLEDディスプレイは、最新のディスプレイ技術として多くのメリットがあります。ここでは、その中でも特に注目すべきメリットを5つご紹介します。

メリット1:画質の高く、高コントラストと広い色域を表現

OLEDディスプレイの最大のメリットは、その高い画質です。各ピクセルが自己発光するため、暗いシーンでは黒が深く、明るいシーンでは色彩豊かで鮮明な表示が可能です。

これにより、高いコントラスト比と広い色域が実現され、映像や画像がリアルで臨場感のあるものとなります。また、応答速度も非常に速く、動きのある映像でもブレや残像がほとんどありません。そのため、映画やゲームなどの動きの速いコンテンツに最適です。

メリット2:薄型軽量設計でコンパクトな製品を実現

OLEDディスプレイは薄型軽量設計を実現しており、非常にコンパクトなデバイスの製造を可能にしています。

OLEDはバックライトを必要とせず、各ピクセルが自己発光するため、液晶ディスプレイと比較して薄くて軽量です。そのため、スマートフォンやタブレット、ウェアラブルデバイスなどの携帯性が重要なデバイスにおいては、よりスリムで軽快なデザインを実現しており、大型のデジタルサイネージでも従来よりも薄く軽い機種の製造が可能です。

メリット3:視野角が広く、あらゆる角度からの視聴も可能

従来の液晶ディスプレイと比べて、OLEDディスプレイは画面を見る角度による影響が少ないため、複数人でディスプレイを見る場合や、携帯デバイスを使う際にも、色や明るさが一定で保たれます。

これにより、グループでの映画鑑賞や写真共有、プレゼンテーションなど、画面を共有する場面での利便性が向上します。さらに、ディスプレイを搭載したデバイスを異なる角度から操作する際にも、快適な視認性が提供されるため、視聴者の立ち位置に左右されない快適な視聴体験を実現します。

メリット4:応答速度の速く、動きの速いコンテンツでも快適

OLEDは各ピクセルが自己発光するため、液晶ディスプレイと比較して画面の切り替えや動きの速いコンテンツにもよりスムーズに対応します。これにより、高速な動画やゲームの再生時においても、ブレや残像がほとんどなく、臨場感ある映像を楽しめます。

また、操作における反応速度も素早く、タッチやペン入力などのインタラクションがスムーズに行われます。そのため、ユーザーはより迅速かつ正確にデバイスを操作できます。

メリット5:消費電力の低く、デバイスのバッテリー持ちもいい

OLEDは各ピクセルが自己発光するため、表示されていない部分は完全に消灯します。そのため、暗いシーンや静止画面表示時には消費電力が非常に低く抑えられます。

また、液晶ディスプレイのようなバックライトを必要としないため、バッテリー駆動のデバイスにおいても長時間の駆動が可能です。この低消費電力は、スマートフォンやウェアラブルデバイスなどの携帯デバイスにおいて特に重要です。

OLEDディスプレイのデメリット3つ

デメリット

続いては、OLEDのデメリットについて3つのポイントで解説します。

デメリット1:長時間の使用による経年劣化が早く、製品寿命が短い

一般的に、OLEDディスプレイの有機材料は時間とともに劣化し、画面の明るさや色再現性が低下する傾向があります。

この劣化は、特に長時間使用されるデバイスや常時表示が必要なアプリケーションで顕著に現れます。そのため、OLEDディスプレイを搭載したデバイスを長期間使用する場合は、定期的にメンテナンスを行い、画面の明るさを必要最低限に抑えるなどの工夫が必要です。

デメリット2:常時表示による焼き付きのリスクが高い

長時間同じ画像が表示され続けると、画面の一部が焼き付く可能性があります。特に、静止画像や常時表示される要素があるアプリケーション(例えば、ナビゲーションバーやステータスバー)を使用する場合、その部分が焼き付くリスクが高まります。

焼き付きが発生すると、画面に影響を及ぼすことがあり、表示の品質や美しさが損なわれる可能性があります。そのため、OLEDディスプレイを使用する際には、画面を定期的に変更したり、明るさを抑えたりと、画面の均一な使用を心がける必要があります。

デメリット3:技術が複雑でコストが高い

OLEDディスプレイの製造プロセスは複雑で技術的に高度なものであり、特に大型ディスプレイや高解像度のパネルを製造する場合には、さらに高い費用がかかります。また、OLEDパネルの製造に使用される有機材料は高価であり、これも製品の価格を押し上げる要因となります。

そのため、OLEDディスプレイを搭載したデバイスやテレビは、従来の液晶ディスプレイよりも高価格帯に位置する傾向があり、予算や利用目的に合わせて検討する必要があります。

デジタルサイネージにOLEDは必要?

デジタルサイネージにおいて、OLEDの利用が必要かどうかは、特定の用途や環境によります。一般的に、高い画質や視覚的な魅力が求められる場合にはOLEDが適していますが、低コストや大規模な展示場などでは、液晶ディスプレイの方が適しています。

デジタルサイネージが導入される多くの場合は、企業や店舗の広告コンテンツを表示しているため、一定以上の高画質は求められていません。

一方で液晶ディスプレイ(LCD)は、OLEDと比較して製造コストが低く、大量生産が可能なため、一般的なデジタルサイネージには十分な画質と性能を備えています。特に、大規模な展示場や情報提供が主な目的の場合には、液晶ディスプレイやLEDビジョンが適しています。

デジタルサイネージの主な活用方法5選

病院会議室の液晶マルチディスプレイ

デジタルサイネージは、情報の効果的な伝達や顧客の注意を引きつけるために広く活用されています。ここでは主な活用方法を5種類解説します。

活用方法1:オフィス

デジタルサイネージは、オフィス内での情報共有やコミュニケーションを円滑にするために活用されています。エントランスやロビーに設置することで、来訪者に企業情報や最新ニュースを提供できます。

また、社内の各フロアに配置することで、従業員に対して重要な連絡事項やイベント情報、業績報告などをリアルタイムに伝達できます。

活用方法2:駅、バス停、空港

デジタルサイネージは、駅、バス停、空港などの交通機関で広く活用されています。これらの場所では、乗客に対してリアルタイムの運行情報や遅延情報、プラットフォームの変更などを迅速に伝えることが重要です。

デジタルサイネージは、視覚的にわかりやすい形でこれらの情報を提供するため、乗客の混乱を防ぎ、スムーズな移動をサポートします。

活用方法3:ショッピングモール

デジタルサイネージは、ショッピングモールでの顧客サービスとマーケティングに大いに役立っています。モール内の案内板として設置することで、来店客に店舗の位置情報やフロアガイドをわかりやすく提供できます。

また、セールやプロモーション情報、新商品の紹介などをリアルタイムで表示することで、顧客の購買意欲の向上にもつながります。

活用方法4:展示会

デジタルサイネージは、展示会での情報発信やプロモーションに効果的に活用されています。ブース内に設置することで、製品情報や企業紹介、デモンストレーション動画を来場者に視覚的に訴求できます。これにより、来場者の関心を引きやすくなり、ブースへの集客力が向上します。

また、リアルタイムでのスケジュール変更や特別セッションの告知など、迅速な情報更新を行うことで、より効率的なブース運営が可能となります。

活用方法5:ホテルのロビー

デジタルサイネージは、ホテルのロビーでの接客サービス向上に大いに役立っています。ロビーに設置することで、宿泊客にチェックインやチェックアウトの手順、館内施設の案内、周辺観光情報などを提供できます。

特に、イベントやレストランのプロモーション情報をリアルタイムで更新することで、顧客の関心を引き、新しいサービスの利用やリピート率の向上につながります。

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