電子看板って効果あるのかな?かなりの費用がかかるみたいだけど…
こんな疑問をお持ちの方に、この記事では電子看板について知っておきたいことをまとめました。
具体的には次のことについてお伝えします。
街を歩いても、商業施設に買い物に行っても、いたるところで電子看板(デジタルサイネージ)を見かけるようになりましたね。屋外に設置されている巨大な電子看板から、飲食店の店内テーブルに設置された電子看板まで。これだけ普及しているということは、やはり効果を感じているからではないでしょうか。しかし電子看板を設置するにはコストもかかります。
失敗しないように電子看板を有効に利用するにはどうすればいいのでしょうか?
この記事では、電子看板の費用対効果を上げるために知っておきたいことについてまとめました。
電子看板の導入・設置を検討している方はぜひ参考にしてください。
そもそも電子看板(デジタルサイネージ看板)って?
電子看板とは簡単にいうと、モニターに広告や情報を表示するものです。デジタルサイネージという言葉も定着してきていますが、電子看板とデジタルサイネージは同じ意味です。私たちは日々の生活の中で、それとは気づかずにさまざまな電子看板を目にしています。
・山手線のドアの上にあるモニター
・デパートの売場に設置された商品説明を流している小型モニター
・自動販売機についているモニター
これらも電子看板です。最近ではモニターの低価格化、高品質化が進み、急速に広がってきています。
具体的にはどんなシーンで電子看板は利用されているのでしょうか?
電子看板(デジタルサイネージ看板)はどんなことに利用されている?
看板というイメージから、広告利用が多いのは確かですが、電子看板(デジタルサイネージ看板)は広告以外にも様々なシーンで利用されています。
病院の待合室での利用
受付の整理番号の表示に使われているモニターも電子看板と言えますね。病院では音楽や音声を流すことはほとんどなく、映像・画像のみでの利用です。大自然の映像を流せば、患者さんのリラックスにつながるかもしれませんね。休診情報や健康関連イベントの案内をしているところもあります。
ホテル・商業施設のエントランスでの利用
広告ではなく、フロア案内や周辺情報などを表示するために利用している事例があります。
オフィスでの利用
会社への来訪者向けに、会社の入り口に電子看板を設置している事例もあります。会社のPR情報やフロア案内などに利用されています。
電車での利用
日本での本格的な電子看板の導入は山手線の入り口上にあるモニターと言われています。行き先・次の停車駅の情報とともに、広告枠として利用されていますね。山手線内で自社の広告を流せば、相当数の人が目にしてくれるでしょう。
飲食店の店内・店頭での利用
店先にメニューやお得な情報を表示することで、店前を通行する人の目を引くことができます。手書きのPOPも印象に残りますが、電子看板のほうがよりスマートに見えますね。
電子看板は即時に表示内容を変更することができるので、お昼はランチメニューの表示、15:00くらいから軽食メニューの表示、夕方からはディナーメニューの表示など、時間帯に合わせたコンテンツを表示することで、通行する人のニーズを喚起することができます。
店内ではエントランスで順番待ちの管理をするためにモニターを導入する店舗も増えてきましたね。銀行の順番待ちみたいに発券機で順番を書いた紙を取り、モニターで案内状況を表示することで、店側は人件費の節約にもなりますし、お客の側もだいたいの待ち時間がわかるので便利です。また同じ店内設置の電子看板でもテーブルにはメニュー・広告用のモニターを置くところも増えています。
イベントでの利用
コンサートなどのイベントでステージ上に巨大な電子看板を設置して、雰囲気を盛り上げるための映像を流すことにも利用されています。
このように電子看板は広告目的だけでなく、さまざまなシーンで利用することができるんですね。
「アナログ看板」と「デジタルサイネージ」の目的と効果の違い
新しいデジタルツールが登場すると、従来のアナログなツールが劣っていると考える方もいますが、必ずしもそうではありません。
そこでまずは「アナログ看板」と「デジタルサイネージ」の目的と効果の違いについて解説します。
種類1:【アナログ看板】を設置する目的と効果
アナログ看板は、その場所をよく通る人や、その場所が生活圏内の人に、同じメッセージを繰り返し届けることを目的としています。
飲食店の看板や、地域に根ざした企業の看板は「アナログ看板」が継続して使われている印象がありませんか?
特に飲食店がわかりやすいのですが、お店の場所も看板メニューもほとんど変わりません。アナログ看板には、その場所にそのお店や会社があるということを、何度も見てもらうことで、エリアを絞って認知度を高める目的があります。
種類2:【デジタルサイネージ】を設置する目的と効果
デジタルサイネージを設置する方の多くは、アナログ看板から切り替える方が多くの割合を占めています。例え、発信内容はアナログ看板と同じであっても、「もっと目立たせたい」「コンテンツを切り替えながら色々な訴求をしたい」という更なる「認知拡大」や「売上向上」へ繋げる目的があります。
先ほどと同様に飲食店を例に挙げると、アナログ看板であれば「お店の存在」と「看板メニュー」くらいしか載せられないことが大半です。しかし、デジタルサイネージであればそれに加えて、新メニューや季節メニューを写真だけでなく動画や音声とともに発信できます。
さらに、時間帯によって、朝食利用、ランチ利用、カフェ利用、夕食利用、晩酌利用など、コンテンツを変えながら客層に刺さる効果的な広告を打ち出すことを目的にしていることもあります。
デジタルサイネージについては、以下の関連ページで詳しく解説しています。合わせてご覧ください。
【アナログ看板】を設置する「3つメリット」
設置する目的によって、アナログ看板でもデジタルサイネージでもそれぞれにメリット・デメリットがあります。
まずはアナログ看板を設置する「3つのメリット」について解説します。
メリット1:同じ情報を何度も伝えられる
アナログ看板の1番のメリットは、同じ場所で、同じ情報を繰り返し伝えられることです。
特に小規模な飲食店や美容院など、伝えたい情報が大きく変わらない場合は、わざわざデジタルサイネージを導入する必要がないと考える方も多い傾向にあります。
メリット2:コストを抑えやすい
アナログ看板もサイズやデザインによっては高くなることもありますが、一般的にはデジタルサイネージよりもコストを抑えやすいです。さらに、アナログ看板の方がコストが低い分、気軽に導入できるというメリットもあります。
メリット3:アナログにしか出せない風合いがある
当然ですが、アナログ看板にはアナログにしか出せない風合いがあります。例えば、古民家をリノベーションした宿泊施設や飲食店には、古民家の風合いにあわせたアナログ看板の方がマッチするでしょう。
もちろんデジタルサイネージに表示するコンテンツを工夫すれば、デジタルでも風合いを合わせることはできます。しかし、古民家レストランに来る客層や心理状態を考えると、アナログ看板の方が良いと判断する方も多いです。
【アナログ看板】を設置する「3つデメリット」
続いて、アナログ看板を設置する「3つのデメリット」について解説します。
デメリット1:表示するコンテンツを変えにくい
アナログ看板の1番のデメリットは、一度作った看板の表示内容は、作り替えるまで変更できないことです。
特に、季節のフルーツを使ったケーキが人気のカフェやレストランなどでは、新メニューのコンテンツを大きく表示できないのは、不便に感じるかもしれません。
デメリット2:ターゲットを絞りにくい
アナログ看板は、その場所にいる人に広く情報を届けられますが、場所以外の要素の「時間帯」「年齢」「性別」に最適化した広告を届けることはできません。
デメリット3:伝えられる情報に限界がある
アナログ看板では、当然、動画や音声は流せません。デジタルサイネージだったら、もっと色々な情報が伝えられるのにと感じる方もいるでしょう。
【デジタルサイネージ】を設置する「5つメリット」
デジタルサイネージの設置台数も年々増えており、街中や駅ビル、ショッピングモール内でも目にする機会が増えていることでしょう。設置台数が増えているということは、それだけ多くのメリットがあるということなのです。
そこでここからはデジタルサイネージを設置する「5つのメリット」について解説します。
メリット1:多種多様なコンテンツを表示できる
デジタルサイネージには画像だけでなく、動画や音声も流せます。特に、動画であれば伝えられる情報量が格段に増えるため、画像だけでは伝わらない商品の魅力も、最大限伝えられるようになります。
メリット2:時間帯によって表示内容を変更できる
デジタルサイネージにCMS(コンテンツ管理システム)を付属させることで、スケジュール投稿やスライドショー表示など、多彩な表示計画を実行できるようになります。時間帯や曜日ごとに表示させるコンテンツを変えることで、狙った購買層にダイレクトに広告を打てるので、集客や売上の増加が期待できます。
メリット3:昼夜問わずコンテンツが見やすい
アナログ看板は暗いと見えづらくなりますが、デジタルサイネージは昼でも夜でもきれいに見えます。機種によっては直射日光が当たると見えにくくなるデジタルサイネージもありますが、設置する場所や環境により最適な機種を選べば、この問題も解決できます。
メリット4:光や音、動画により目立ちやすい
デジタルサイネージはとにかく目立ちます。サイズを大きくしたり、表示するコンテンツや表示方法を工夫したりすることで、周囲の競合店と圧倒的な差別化も図れるでしょう。
メリット5:表示するコンテンツ管理が効率的
デジタルサイネージでは、表示させるコンテンツを切り替えることも簡単です。PC操作ですぐに変えられたり、USBメモリの内容を書き換えるだけで変えられたりと、普段からPCを使っている方であれば、誰でも問題なく使えます。
【デジタルサイネージ】を設置する「3つデメリット」
続いて、デジタルサイネージを設置する「3つのデメリット」について解説します。
デメリット1:導入コストがかかる
アナログ看板は自作することもできるので、コストを抑える方法がいくつも考えられます。
しかし、デジタルサイネージを導入する場合は、機器を購入する初期投資が発生します。
デメリット2:使いこなすには知識が必要
コンテンツを表示させるだけであれば、PC操作に慣れている人なら簡単に行えます。しかし、時間帯や季節によって表示させるコンテンツを変えることで、売上や集客を増加させるためには、マーケティングの知識が必要になります。
デジタルサイネージはできることが多い分、その効果を最大化させるには、マーケティングの知識も必要なのです。
デメリット3:故障するリスクがある
デジタルサイネージはデジタル機器ですので、以前ほどではありませんが、故障するリスクは拭いきれません。そのため、デジタルサイネージを導入する際には、機器の値段だけでなく、アフターサポートが充実している購入先を選ぶと良いでしょう。
アナログとデジタルの看板はどっちがいい?「3つのポイント」で解説
ここまで、アナログ看板とデジタルサイネージのそれぞれのメリット・デメリットを解説しましたが、どちらにも良いところがあるので、結局どちらを選べば良いかわからないという方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そのような方々のために、アナログ看板とデジタルサイネージのどちらを選ぶべきかというポイントを3つ解説します。ここではイメージしやすい飲食店を事例に解説を進めます。
ポイント1:看板を設置する「目的」で選ぶ
まずは設置する目的を考えましょう。
お店の存在を知ってほしいというシンプルな目的であれば、コストをかけず「アナログ看板」で十分ですし、新商品をどんどんアピールしたいという目的であれば「デジタルサイネージ」の方が向いています。
ポイント2:看板の導入に使える「予算」で選ぶ
先ほど解説した古民家の事例のように、アナログな風合いを演出したいという特別な理由がない限りは、デジタルサイネージの方が伝えられる情報量も、得られる効果も大きいと言えるでしょう。予算に余裕があるのであれば、デジタルサイネージを選ぶ方が良いですし、予算に限りがあるのであれば、アナログ看板を選ぶしかない場合もあります。
ただし単純に「初期投資」だけを考えるのではなく、デジタルサイネージを導入して得られる売上の増加率も計算する必要があるので、「短期的な出費」だけで選ぶのは悪手と言えます。
ポイント3:表示させる「コンテンツ」で選ぶ
デジタルサイネージを導入したとしても、店名とロゴが入ったシンプルな画像だけを表示し続けるだけであれば、デジタルサイネージの効果を最大限活かせているとは言えません。
動画コンテンツを流したり、画像をスライドショーで流したりする使い方ができるのであれば、デジタルサイネージを導入するメリットを得られますが、デジタルが苦手、デジタルサイネージを使いこなせる自信がないという方は、アナログ看板で十分でしょう。
電子看板(デジタルサイネージ看板)を使って客数・客単価を上げるには?
電子看板を導入するにはコストがかかります。だからできるだけ費用対効果を高めたいですよね。
売上=客数×客単価ですから、売上を上げるためには、「客数」「客単価」の双方を上げていけばよいわけです。
ここでは、電子看板を利用して「客数」「客単価」を上げた事例を見ていきましょう。
客数アップのために
ある日のこと、昼食をとろうと外出したときのこと。オフィス街のなかにあるステーキハウスに目がとまりました。ランチタイムはリーズナブルな値段で質の良いステーキを提供しているようです。
ただ、このステーキハウスはビルの2階にあるため、その店の前の通行量が多い割に、お店の存在に気づいてもらえません。2階に上がる階段の入り口に立て看板を置いて、手書きのPOPを掲示していましたが、効果はいま一つ。というかほとんどありません。
そこで電子看板を立て看板として設置しました。肉を焼く動画やおいしそうに盛り付けられた写真を流します。動きのある動画で目立つ可能性はありますが、これなら店頭にモニターとDVDを設置して映像を流してもできることです。
重要なのは、この映像ではなくて、その映像に注意が向いたときに、「今日は暑いのでドリンク1杯サービス!」という情報があらわれたこと。しばらく見ていると、30秒間隔でドリンクサービスの情報が流れているようです。
電子看板の動きのある映像で注意をひき、直接的で限定感のある情報を表示させることで、はじめての人を店内へ誘導することが可能になります。流す情報は、「今日は雨なので、ご飯のお替り無料」とか「タイムサービス限定10食に限りランチ800円⇒500円」とか、なんでも良いと思います。
ポイントは電子看板(デジタルサイネージ)であれば、これらの情報をタイムリーに簡単に変更できるということです。アナログの看板ならわざわざ書き換える必要がありますが、電子看板なら手間がかかりません。時間をセットしておけば、昼にはこの情報を流して、夜にはまた別の情報を流すというのもお手の物。道行く人を新規客にできる可能性があるということですね。
客単価アップのために
また別の日に、今日は弁当でも買って食べるかと、たまに行く弁当屋さんに昼食を買いに行った時のこと。
店内に入ると、A2サイズくらいの電子看板が設置されていました。今まで見たことなかったので最近設置したのでしょう。
弁当屋さんで昼食(夕食)を買う人の多くは、私も含め、店に行ってから決めるという人が多いのではないでしょうか。店内のメニューを見て決めますよね。ただ、弁当なんでだいたい500円くらいですまそうかなと思って行きました。
ところが、店内に入って電子看板に表示されていたのが900円くらいする「うな重」だったんです。ウナギをかば焼きにする映像を見ているうちに、思わずその「うな重」を注文していました。多分、この映像で「うな重」注文した人は何人かいるんじゃないですかね。
ということで、このお弁当屋さんは、見事に約400円の客単価アップに成功したわけです(もちろん全員がうな重を注文するわけではないので1日の客単価としてはそこまで上がりませんが・・・)。これも別に紙のポスターでもいいんじゃないの?うな重のポスター貼っておいても同じでしょ?と思う人がいるかもしれませんが、店内なので映像だけではなく「音」も流れていたのがポイントです。
店外に設置している場合は、音を出してもあまり効果は期待できませんが、店内に設置している場合は別です。ウナギの焼ける音、炭にかば焼きのタレが落ちて「ジューッ」という音。これでシズル感がますますアップしていたのです。
客単価を上げるためには、高単価商品を売るか、買い上げ点数を増やせばよいわけですが、いずれの場合も電子看板での訴求は威力を発揮しそうですね。
電子看板(デジタルサイネージ看板)の価格はどれくらい?
このように使い方次第で新規客の獲得にも客単価アップにも貢献してくれる電子看板ですが、価格はどれくらいするものなのでしょうか。
電子看板の価格というと、表示器(ディスプレイ)の価格と思ってしまうかもしれませんが、電子看板を導入するにあたってかかる費用はそれだけではありません(もっともディスプレイにかかる費用が一番大きくはあるのですが)。
・ディスプレイ
・STB
・CMS
・コンテンツ
・電気代
上記5つが電子看板導入にあたって考慮しなければならない費用です。
ディスプレイ
これは大きさと質により価格は大きく異なります。目安としては、電子看板として導入しやすい屋内用50インチ程度のものが10~40万円くらいです。屋外用になると防塵機能などが必要になりますので50~80万円くらいします。液晶なのかLEDなのかによっても価格は変わってきます。
STB
STBというのは、Set Top Box(セットトップボックス)の略で、電子看板のコンテンツを再生するためのプレーヤーのことです。STBがディスプレイに内臓されているものと、単体のものがあります。単体の場合は1万円くらいからありますが、内臓されているものが主流です。
CMS
CMSとは、コンテンツ・マネジメント・システムのこと。電子看板に流すコンテンツを管理するシステムです。最近はクラウドサービスを利用するのが一般的になってきていて、サーバーを構築する手間がなくなっています。CMSは月額利用になっているところが多く、価格は業者によって様々です。目安としては3,000円~10,000円くらいでしょうか。
コンテンツ
ディスプレイが電子看板の外側とすれば、内側がコンテンツです。枠を準備してもそれに入れるものがなければ、電子看板として役に立ちません。ディスプレイに表示するための動画や画像がコンテンツです。これは自作することも可能ですが、人手が足りなければ制作してもらうことになるでしょう。電子看板の効果を決めるのがコンテンツですから、コンテンツの運用はしっかり考えたいですね。コンテンツの制作料金は、内容によって大きく変わりますので、業者に相談する必要があります。
電気代
これは導入費用というより、ランニングコストになりますが、電気代は当然ディスプレイの明るさによって変わってきます。一般的な明るさ(300~350カンデラ)の場合は1日15時間使用したとして約700円くらいの電気代になります。さらに明るい700カンデラくらいになると1日3,000円くらいの電気代になります。※電気代は地域、契約形態によって変わります。
電子看板を導入するにあたってはコストを考えることも大切ですが、コストばかり考えていては十分な効果を発揮することができなくなるかもしれません。特にディスプレイの明るさは「視認性」に大きな影響を与えるので、電気代が安くなるからといって輝度の低いディスプレイを利用するのは考えものです。信頼できる業者を探して、費用対効果が最大となるような投資をしたいですね。
電子看板(デジタルサイネージ看板)の耐用年数について
ここでは電子看板の耐用年数について。いくら広告効果があっても、すぐに壊れてしまうのではコスト倒れになってしまいますからね。
一般的には電子看板の耐用年数は3~5年と考えられています。法定耐用年数ではなく、物理的な耐用年数です。
ただ、これも1日に何時間点灯させるのかによっても大きく変わってきますし、液晶ディスプレイなのか、LEDなのかによってもまったく変わってきます。さらに昨今の電子看板の技術の進歩は凄まじいものがあるので、1年後にはもっと耐用年数の長い商品が発売されているかもしれません。
耐用年数を気にしておかなければならない理由は、ディスプレイの経年劣化により画像が薄暗くなったり、色味が変わってしまうことがあるからです。紙のポスターでも日焼けしたようなものを掲示していてはみっともないですからね。
電子看板を導入する際には、耐用年数も考慮しておいたほうがいいでしょう。
電子看板(デジタルサイネージ看板)レンタルのメリット
耐用年数が3~5年となると導入に躊躇するかもしれませんね。そんなときはレンタルという方法もあります。
レンタルのメリットは何といっても導入が安価ですむところ。業者によってレンタル価格は違いますが、例えば月額15,000でレンタルできるとすると、半年試してみても90,000円です。これくらいの金額ならば、効果を確かめるために実験的に導入するというのもありではないでしょうか。半年間検証してみて、効果ありと判断できれば、本格導入すればいいでしょう。電子看板のレンタルはリスクを低減するためにもおすすめです。
もう一つのメリットとしては季節利用ができること。お試し的に利用するのではなく、バレンタインやクリスマス、花見など季節イベントのときだけ利用したいというニーズがあるときもレンタルは便利です。レンタルの場合は、コンテンツ制作もセットにして業者にお願いすれば、ほとんど手間なく導入することができるでしょう。レンタル看板というのもひとつの選択肢です。
電子看板(デジタルサイネージ看板)の後悔しない選び方3つのポイント
電子看板を導入しようと決めたとしても、さまざまな種類、大きさのものがあります。たくさんありすぎて迷ってしまいますよね。
電子看板を選ぶときには、どのようなことに注意すればよいのでしょうか?
電子看板を選ぶときに考えなければならないポイントは3つあります。
①大きさ(サイズ)
②距離
③明るさ(輝度)
ポイント1:大きさ(サイズ)
サイズは大きければよいというものではありません。電子看板を見る人にとって、適切な場所に、適切なサイズで設置しなければ、表示されているコンテンツが見づらくなり、訴求効果が落ちてしまいます。
ポイント2:距離
サイズを決めるときに重要になるのが、ディスプレイとターゲットまでの”距離”です。巨大なディスプレイであれば、遠くの人にまで情報を届けることができますが、逆に近づくと全体が見えなくなります。屋外に設置して、20m以上離れたところからでも見えるようにしたいと考えれば大きなディスプレイが必要ですが、店前を通過する人にだけ見てもらえればよいということなら40インチほどのディスプレイでも十分でしょう。
街中でよく見かける電子看板の大きさとしては、50~80インチ程度の縦型が多いような気がします。75インチだと、高さが166㎝ほどになりますので、一般的な女性の身長より高くなります。店舗の前を通行する人にアピールしたい場合は、ここまでの大きさは必要ないでしょう。40~50インチ程度の電子看板で十分です。
ポイント3:明るさ(輝度)
もうひとつ気をつけておかなければならないのが「明るさ(輝度)」です。スマホを屋外で見るときには画面を明るくしなければ見にくいですよね。それと同じで電子看板も屋外に設置する場合は明るいものにしないと視認性が悪くなります。屋内に設置する場合にはディスプレイ用であればあまり考慮する必要はありませんが、屋外に電子看板を設置する場合は、明るさにも注意しましょう。
ただ、屋外といっても、環境によって必要な明るさは異なります。モニターの明るさは「カンデラ」という単位で表現するのですが、100カンデラと言われても、どれくらいの明るさなのかさっぱりわからないですよね。ちなみに、1カンデラ=ロウソク1本の明かりと言われています。一般的な屋外に設置する電子看板に必要な輝度が1,000カンデラ程度。もっと明るい直射日光が照りつけるような環境であれば1,500カンデラ以上が理想です。また、店舗の軒下など日陰になる部分に設置するなら800カンデラ程度でOKでしょう。
また、屋内設置なら400カンデラもあれば十分実用に耐えます。電子看板を選ぶときには、大きさが最も気になるところですが、「明るさ」も考えておかないと、せっかく電子看板を設置しても視認性が悪く、逆に印象が悪くなったということにもなりかねません。電子看板を選ぶときには、大きさだけでなく、明るさにも注意しましょう。