ホテルのロビーや会社の入口、待合室の壁に取り付けられている大画面の「マルチディスプレイ」を目にしたことがある方も多いのではないでしょうか?
近年、様々なシーンでマルチディスプレイを導入する企業が増えていますが、導入を検討しているけど「自分たちで使いこなせるか不安」「事前に使い方を知っておきたい」と悩みを抱えている方が多いという実態があります。
そこで今回は、マルチディスプレイの便利な活用方法やつなぎ方について解説します。
マルチディスプレイとは?デジタルサイネージや液晶ディスプレイとは何が違うの?
「マルチディスプレイ」とは、複数枚の液晶ディスプレイを組み合わせて作る大きなディスプレイのことを指します。
一方で、320〜〜500mm角ほどのLEDパネルを組み合わせて、大きなディスプレイを組み上げたものを「LEDビジョン」と呼びます。
さらに、液晶ディスプレイやLEDビジョン、マルチディスプレイなどの、デジタル情報を表示する看板の総称が「デジタルサイネージ」です。
マルチディスプレイの表示方法は自由自在
縦でも横でも自由な組み合わせが可能なマルチディスプレイですが、2X2の4面マルチだけでなく、縦5枚、3X3の9面マルチなどご要望に合わせたサイズのマルチディスプレイを組み上げが可能です。
マトリクススイッチャーやスプライサー等で制御することができ、16入力等のマトリクススイッチャーを使用すれば16台の機器(入力)の接続が可能となります。
画面をまたがって表示させるシームレス機能や、画面に画面を映し出すPIP(ピクチャーインピクチャー)、4K対応など要件に応じて使い分けられます。
マルチディスプレイの便利な使い方「3選」
マルチディスプレイは街中の至る所に設置されており、その活用方法も様々です。
こちらの項目では、各シーンで活用されているマルチディスプレイの使い方の事例を3つご紹介します。
マルチディスプレイを導入したいけど、具体的な使い方がイメージできていないという方は、1つずつ詳しくご覧ください。
使い方1:集会場や会議室で活用
リモート会議をすることも多い昨今ですが、会議室にマルチディスプレイを常設して、日々の会議モニターやリモート会議用のモニターとして活用する企業が増えています。
リモート会議時に他の参加者の表情をはっきりと確認できるため、より臨場感のある会議にできるのはもちろん、会議資料を大画面に表示させることで、全員の目に資料が届くので会議の質も向上します。
大画面マルチディスプレイを導入することで、手元資料の配布をやめる企業も増えており、事前に資料を準備する時間や、紙資源の削減にも繋がっています。
使い方2:ショールームや展示会ブースでの活用
ショールームや展示会ブースにマルチディスプレイを設置することにより、お客様に足を止めてもらいやすくなります。
商品の説明を画像や音声、映像を使いながら表示することができるので、よりお客さんの心に響くプロモーションが可能です。
期間限定のショールームや展示会ブースに設置する場合は、レンタルサービスが活用されています。
使い方3:企業エントランスでの活用
会社の顔となる企業のエントランスに設置することにより、会社のブランドイメージに沿った世界観を演出できます。
特にエントランスでは、お客様が案内を待つ数分の空き時間ができることが多く、その数分で見終わるような動画を流すことで、視聴していただける可能性が高まります。
自社のSDGsを中心とした社会貢献活動のアピールをしても良いですし、自社の新製品のご案内をしても良いでしょう。
ここでご紹介したマルチディスプレイの使い方の他にも、数多くの導入実績があり、多種多様な使い方がされています。
マルチディスプレイの導入事例をもっと見たいという方は、以下の関連記事を合わせてご覧ください。
▼関連記事:【まとめ】大画面マルチディスプレイの導入事例「10選」
マルチディスプレイのつなぎ方「3選」
マルチディスプレイを導入したいけど、自分でも接続できるか不安だ、買った後に使い方がわからないと困るので事前に知りたい、という方も多いのではないでしょうか?
現在、広く普及しているマルチディスプレイへコンテンツを表示させるには、HDMI入力端子に様々なタイプのプレイヤーを接続して、コンテンツを映し出すことが一般的です。
そこでこちらの項目では、マルチディスプレイのつなぎ方について、種類別に詳しく解説します。
つなぎ方1:インターネット配信対応型プレイヤー(ハードウェア)
まずは「インターネット配信対応型プレイヤー」を使う事例についてです。
インターネット配信対応型プレイヤーを使う場合は、まずマルチディスプレイのHDMI入力端子に接続します。
そして、インターネットに繋がったパソコンでクラウド運用システムにログインし、マルチディスプレイに表示させたいコンテンツの登録や配信設定を行います。
次に、パソコンからクラウド運用システムにマルチディスプレイに表示させたいコンテンツをアップロードして、インターネット経由でサーバーにデータをアップロードします。
最後にクラウド運用システムからプレイヤーにコンテンツをダウンロードし、マルチディスプレイへの表示設定をすることで、マルチディスプレイにコンテンツが表示されます。
こちらは、ホテルや病院での情報配信や、複数拠点のある企業の情報伝達の手法として活用されている方法です。
つなぎ方2:スタンドアロン型配信対応型プレイヤー(ハードウェア)
こちらはディスプレイがあれば、インターネットに繋がなくても数十枚の画像スライドショーをさせたり、 動画を再生させたりできる方法です。
スタンドアロン型のプレイヤーで、付属のソフトウェアを使用し、画面分割やデイリースケジュールを組むことも可能です。
ディスプレイがプレイヤー機能を本体に備えている場合は直接ディスプレイにUSBメモリを差し込むこともできます。
元データをUSBメモリに保存し、プレイヤーに差し込み、HDMIケーブルでディスプレイとプレイヤーを繋げることで画像や動画を表示できる仕組みです。
空港や駅などセキュリティ面で不安のある場所や建築現場などのインターネット環境が整備しづらい場所で活用されています。
つなぎ方3:コンテンツ管理システム(CMS)
CMS(コンテンツマネジメントシステム)はコンテンツをインターネットを経由して配信する場合に使用します。
システムの仕組みとしては、パソコンからクラウド運用システムにログインし、インターネット経由でプレイヤーがデータをダウンロードし、マルチディスプレイやLEDビジョンなどのデジタルサイネージに表示させます。
パソコンから配信を指示すると、デジタルサイネージに設置してあるインターネット対応型プレイヤーが指示されたコンテンツをダウンロードし、デジタルサイネージに表示させます。
どのようなタイミングでどのデータを表示させるというプレイリストを作り、いつ、どのくらいの頻度で流すというスケジュールを管理できるのが特徴です。
CMSを使うことで、1つのマルチディスプレイを2分割したり、4分割したりして、複数のコンテンツを表示することも可能です。
もっとも自由度が高いのがCMSを使った方法と言えます。
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