法人税対策で何を購入していますか?
同じお金を払うなら税金よりもなにか会社のためになるものを…
毎年支払う法人税。もちろん皆さんご存知だと思いますが、これは会社の利益に課されるものではありません。税法上の所得金額に対してのもので、それは益金から損金を差し引きした金額に対して課税されます。そこで、利益の出そうな期は年度末にアレコレ焦って会社の備品を購入するわけです。節税として多くの企業が行っているのではないでしょうか?
そこで、よくある決算期の購入品をピックアップしてみました。
①消耗品
コピー用紙やインク、ティッシュや電球などの消耗品を買いだめしておくことで、次期以降に備えることが可能です。ただ、金額的にはさほど高額にはならないため、気休め程度の節税にしかならないかもしれません。
②電子機器
パソコンやプロジェクター、テレビやエアコン等を入れ替えたり新たに購入するケースも多いようです。減価償却の対象になるようなものも多く含まれるため、効果的な節税を行えるのではないでしょうか?
③自動車
すぐには必要ではないがせっかく利益が出たのなら…という感覚で、自動車を購入する場合もあります。しかし自動車は購入後に税金や維持費がかかってくるため、特に買い替えではなく増車の場合はその維持費も考えておく必要があります。
④不動産や証券、保険
大きな企業ではこのような投資も節税として行うケースがあるようですが、リスクを伴うため十分なリサーチが必要になります。
節税でモノを購入する心理を探ってみた
今、本当に必要なものなら関係なく購入するのですが、節税の場合はどちらかというと本当に欲しい物ではなくて、「あってもいいな」というものを購入するケースが多いのではないでしょうか?せっかく物品を購入するなら、極力意味のあるものを選ばないといけません。
しかし、このような場合ほとんどが「モノ」に対してフォーカスすることが多いようです。例えばモニターを〇〇台とか、自動車を◯◯台というところから話がスタートするのです。これはあまり良くない兆候だと思われます。「すぐに必要ではないがあったら使うだろう」このような考え方で購入するモノは、仮に節税はできたとしても本当に会社にとって意味のあるものになるのでしょうか?
「モノ」ではなく困っている「コト」を考えよう
社員みんなが頑張って勝ち得た利益。それに対する節税対策だったら、みんなの困りごとを解消するために考えてはいかがでしょうか?「ドリルを買う人はドリルが欲しいのではない、穴が欲しいからドリルを買うんだ!」その理論です。
私たちは一般企業様からのお問い合わせも数多くいただくのですが、その中で最近多い内容が「大型(液晶)モニター」です。その要因をお聞きしてみると「プロジェクターを使用しているが見えづらくて困っている」というお言葉が大半です。
大型モニターが欲しい?イヤ、質の高い会議やプレゼンをしたいんです
会議ではプロジェクターを使うもの。そういう固定概念があるためか、未だにプロジェクターを使用した会議やセミナー、プレゼンがたくさん行われています。しかし一方では「見えにくい」という不満があることも事実です。
もちろん液晶モニターではなくても、会議で使う画面が明るく見えやすければ問題ないわけですし、映像を使わなくても内容が周知徹底できるのなら大型モニターは必要ないのですが…。
本当に賢い節税対策とは?
ミニマリストという言葉が話題になったように、本当に必要なものと必要ないものの判断を求められる今。これは個人や家庭での生活のみならず、企業にも当てはまるのではないでしょうか?節税対策のあり方を再度考え直しませんか?
社員の困っていることをヒアリングしてそれを解決できるツールを揃える。それが働きやすさやモチベーションのアップにつながるのではないかと思います。