液晶パネルとLEDパネル

デジタルサイネージのモニターは大きく二つに分類されます。ひとつはTVのような液晶モニターです。今までのスタンダードと言えます。そしてこれからの注目は、LEDパネルを使用したデジタルサイネージです。今回はその違いについてご案内します。

液晶パネル

基本的にはテレビと同じモニターです。高精細な映像を映すことに長けています。テレビと同じようにインチサイズが決まっていることが特徴です。32インチ、42インチ、46インチ、55インチなど市販されているテレビと同じインチサイズが主です。

大型の1枚物モニターも存在します。84インチ、86インチ、特注サイズになると300インチというようなものも存在しますが、一般的に液晶モニターで大型デジタルサイネージを設置する場合は、マルチモニター化します。マルチモニターとは液晶モニターを複数枚連結して、ひとつの大きなモニターとして見せる手法です。

ただし液晶モニターには「ベゼル」」というモニター枠(縁取り)があります。マルチモニターの場合は連結部にベゼルのラインができてしまいます。そのためなるべくそのラインを目立たなくするため(細くするため)に、マルチモニター用の薄型ベゼルモニターが存在します。

液晶モニターのポイントとして、画面の明るさが挙げられます。通常のテレビモニターは約400~500カンデラという輝度です。室内での放映にはほぼ支障がないのですが、目立たせたい場合や、屋外で使用する場合には明るさが足りません。なので輝度の高いモデルが存在します。

500、700、1000、1200、1500、2000、2500、5000カンデラといった具合です。これがテレビとデジタルサイネージの決定的な違いと言えます。裏を返せば500カンデラ程度のモニターでよければ、わざわざデジタルサイネージモニターを用意しなくても、明るさだけでいえばテレビで十分対応可能ということです。

液晶モニターの輝度は専門工場でチューンナップされます。テレビもデジタルサイネージも元々は同じ液晶パネルです。それを業務用にチューニングしたものがデジタルサイネージモニターです。

液晶モニターで注意したいのが光の反射です。液晶は光を反射しやすいため、明るい照明器具の近くや屋外の直射日光の当たり具合によっては、反射がきつく視認性が極端に低下する場合があります。防反射ガラスやフィルム等である程度の対策は可能ですが、限界があります。

液晶モニターのデジタルサイネージを設置する場合には、使用場所に応じたモニターの輝度と光の反射具合をよく確かめてから設置をする必要があります。

LEDパネル

スタジアムやビルの屋上などに設置されている大型LEDビジョン。最近は小型のLEDモニターの設置が増加してきました。LEDパネルの場合は明るさは十分なのですが、近くで見ると画像が粗く見えるということがデメリットでした。

そのためある程度人の目から遠い場所、すなわちビルの屋上や壁面などへの設置が主でした。なぜ近くで見ると画像が粗いかというと、LEDパネルは小さなLED球の集合体であり、ピッチ幅(球と球との間の隙間)が存在するからです。

しかし近年はこのピッチ幅を狭めたLEDパネルが市場に出てくるようになりました。LED球の密度を上げ、近い距離から見ても違和感が少ないLEDパネルです。この技術の進歩で、今まで画像の粗さから敬遠していた屋内へのLEDパネルの設置が考えやすくなりました。

LEDパネルの特徴は液晶パネルと違い、好きなサイズ・形にできることです。LEDパネルは一辺が数十センチ程度のユニットを組合すことで構成されています。またベゼルが存在しないため、連結部が全く気になりません。

反射がほとんどないことも特徴です。どんな場所に設置しても視認性・訴求力が確保できることがメリットです。ただし懸念材料があるとすればコストです。液晶モニターに比べLEDモニターは高額です。さらにピッチ幅の狭い高精細モデルはなおさらです。

しかし抜け道というか、安く購入できる方法があります。それは量産体制の整った既成モデルを考えることです。今まではLEDモニターと言えば、すべてフルオーダーだったためコストもかかっていました。しかし既成モデルが登場したことにより大幅なコスト削減ができるようになりました。

今日のおさらい・まとめ

液晶パネルポイント

・液晶パネルのポイントは様々なモニター輝度が存在すること。設置場所により光の反射で見えにくくなることがあるので、十分注意しましょう。

・単体での大型モニターもあるが、連結のマルチモニターで大型化するのが一般的。その際にはベゼル幅に注意が必要。

LEDパネルポイント

・LEDパネルのポイントはいかなる場所でも視認性の確保ができること。また好きなサイズ・形にカスタマイズできる。

・屋内など人の目線に近い位置への設置は、ピッチ幅に注意。ただしピッチ幅が狭いほど高額になる。

・既成モデルの商品化でコストを抑えた導入が可能になった。