大型LEDビジョンの組み立て方

大型ビジョンとは?構成や映像配信の仕組み、設置方法をわかりやすく解説

LEDビジョンの画面は「LEDパネルとブラケット」、「LEDキャビネット」の組み合わせで構築

街中で誰もが思わず足を止めてしまう、圧倒的な迫力を持つ大型ビジョン。近年、繁華街のビル壁面や商業施設、スタジアムだけでなく、オフィスや建設現場などでも導入が急速に進んでいます。

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しかし、いざ自社への導入を検討するとなると、「液晶ディスプレイやプロジェクターと何が違うのか?」「どのような仕組みで巨大な画面を作っているのか?」といった疑問や、「導入コストや設置後のメンテナンス、屋外広告の法律が心配」といった不安を抱える担当者様も少なくありません。

大型ビジョンは、設置場所や用途に合わせた正しい機種選定を行わなければ、「昼間に太陽光で見えない」「故障時の維持費が高すぎる」といった失敗を招くリスクもあります。

そこで本記事では、大型LEDビジョンを中心に、画面が作られる構造や映像配信の仕組み、具体的な設置方法から費用目安まで、プロの視点でわかりやすく解説します。

大型ビジョンとは?

ステラタウンのLEDビジョン

大型ビジョンとは、公共施設や商業施設、空港、スタジアムなどに設置される大規模なディスプレイシステムのことです。

一般的にはLED技術を用いた大画面で、映像や情報を鮮明に表示できることから、広告や案内、イベント情報の表示、さらにはスポーツ中継やライブ映像の中継など、幅広い用途に活用され、視覚的に強いインパクトを与えるツールとして注目されています。

大型ビジョンの定義は一概には言えませんが、一般的には横幅が数メートル以上、たとえば4〜5メートル以上のディスプレイを「大型」と呼ぶケースが多いです。公共施設や商業施設で使用される場合、迫力ある映像表現や広い視認性が求められるため、通常の家庭用モニターとは一線を画すサイズが採用されています。

LEDビジョン

大型ビジョンの3つの主要方式

「大型ビジョン」と聞くと、ビルの壁面にあるような巨大なLED画面を思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし実際には、大画面を構築するアプローチには主に3つの方式があり、設置環境や用途によって最適な選択肢は大きく異なります。

ここでは、大型ビジョンを検討する上で必ず知っておきたい3つの主要方式の特徴を解説します。

種類1:LEDビジョン:圧倒的な明るさで屋外や巨大画面向け

画面自体が強い光を放つため、直射日光が当たる屋外や、日差しの差し込む明るいロビーでも色鮮やかでクリアな映像を映し出せるのが最大の特徴です。また、パネルをパズルのように組み合わせていく構造のため、サイズや形状の制限がなく、100インチ超えからビル一棟を覆うような超巨大画面まで自由に構築できます。

種類2:液晶マルチディスプレイ:境界線はあるが超高精細で屋内向け

複数の高精細液晶モニターを連結して大画面を作る方式です。近くで見てもドット感がなく、Excelの細かい数字やテキスト、4Kの美しい映像をくっきりと表示できるため、オフィスの会議室やショールームに最適です。モニター同士のつなぎ目(ベゼル)のラインが入るというデメリットはありますが、屋内で画質を最重視する場合のファーストチョイスとなります。

種類3:プロジェクター:1枚のスクリーンで手軽に大画面化

専用の本体からスクリーンや白い壁に映像を投影する方式です。他の2方式に比べて圧倒的に初期コストを抑えて大画面を導入できるのが魅力で、持ち運びや片付けも容易です。ただし、周囲の照明や自然光の影響を強く受けるため、カーテンを閉めたり部屋を薄暗くしたりする環境作りが必要となります。

【徹底比較】大型ビジョン3つの方式

それぞれの方式の違いをひと目で比較できるよう、重要な4項目でまとめました。

比較項目 LEDビジョン 液晶マルチディスプレイ プロジェクター
輝度(明るさ) 非常に高い(直射日光もOK) 高い(明るい室内なら十分) 低い(暗い部屋が必須)
解像度(細部) 中(至近距離では粗く見える) 非常に高い(文字も鮮明) 中〜高(環境に左右される)
最適な設置場所 屋外、スタジアム、巨大エントランス 会議室、ショールーム、屋内店舗 小規模会議室、イベント、暗所
導入コスト 高い 中〜高 低い

このように、大型ビジョンを選ぶ際は「どこに設置し、どのくらいの距離から、どのようなコンテンツを見せるか」を明確にすることが、導入で失敗しないための最も重要なポイントです。

大型のLEDビジョンはパズルのように組み合わせてできている

大型LEDビジョンの組み立て方

LEDビジョンは原理上、無限大に大きくすることが可能です。画面は映像を表示するLEDパネル(モジュール、ランプボード)と、それを固定するブラケットで構成されています。細かい設置方法の違いはあれど、基本的にはその2つで画面を好きな大きさに組み上げていきます。

 

LEDパネルとは?

LEDキャビネットの組み立て

LEDパネルとはモジュールとも呼ばれる、四角形をした一辺が数十センチ程度のパネルのことを言います。このパネルに複数のLEDランプが埋め込まれていて、ランプのひとつひとつがRGBに点灯して映像を表現します。

LEDパネル(LEDモジュール)とは?

ブラケットとは?

LEDキャビネット用ブラケット

ブラケットとはLEDパネルを敷き詰め固定していくベース、取付金具のことです。パネルをブラケットに固定して、壁面に設置することでパネルの落下を防ぎます(ブラケットとキャビネットをセイフティワイアで連結します)。安心してビジョンが使用できるようになります。

パネルとブラケットが一体化したキャビネットモデル

キャビネット
レンタル時など、素早く巨大な画面を作る場合は、キャビネット式を用いることがあります。数枚のブラケットとモジュールがすでに組み合わさっているものです。キャビネット同士をジョイン(連結)させる設計になっており、設置作業も容易にできます。ただし壁面に固定せずに、トラスや天吊、テンション等で固定するため、常設の場合はやはり専用のアングル+ブラケットによる画面構築を行います。

キャビネット式の大型ビジョン

大型LEDビジョンに映像配信の仕組み

大型LEDビジョンに映像を配信するには、大きく分けて2つの方法があります。

・LEDビジョン本体にUSBを差し込む方法
・CMS(コンテンツ管理システム)を接続する方法

それぞれにメリットとデメリットがあります。

方法1:LEDビジョン本体にUSBを差し込む場合

大型LEDビジョンで配信するコンテンツの種類が限られており、基本的には同じコンテンツをずっと表示する使い方であれば、USBメモリに画像や動画を保存して、LEDビジョン本体にUSBメモリを差し込みます。

この方法であれば、操作が非常に簡単ですが、スライドショー機能でコンテンツを順番に表示させたり、時間帯や曜日ごとに表示内容を自動で変えることできません。

方法2:CMS(コンテンツ管理システム)を接続する

多少、操作が複雑にはなりますが、LEDビジョンにCMSを接続することで、遠隔操作やスライドショー、時間帯ごとに表示内容を自動変更など、幅広い操作が可能となります。

USBメモリを使った方法よりは操作が難しくはなりますが、普段から仕事でパソコンを使っている方であれば、問題なく操作可能です。

大型LEDビジョンの耐用年数

ステージに設置したLEDビジョン

LEDビジョンの耐用年数は、機種や使い方により異なりますが、税法上の法定耐用年数は10年間に設定されています。

しかし、実際には5万〜10万時間とされており、LEDビジョンを構成しているLEDパネル、制御基板、電源ユニットが同時に寿命を迎えるわけではありません。

どのパーツが故障してもLEDビジョン全体として映像を表示できなくなるので、壊れた箇所を修理または交換しながら丁寧に使うことで、LEDビジョンの寿命を伸ばすことができます。

大型LEDビジョンの主な設置方法

LEDビジョンを設置するには、

・専用の取付鉄枠を製作して設置
・トラス等で組んだ枠に吊り下げ設置
・床面、壁面等、特殊ブラケットを使用

という方法が主流ですが、LEDビジョンは他のデジタルサイネージよりも、かなり自由度が高いと言えます。

設置する場所の環境や用途により、自由自在に設置方法を選べます。

LEDビジョンの設置を検討している「場所」「用途」「サイズ」を教えていただければ、最適な設置方法をご提案させていただきます。

ご希望の方はヤマトサイネージまでお問い合わせください。

屋外設置で必須となる「法律・条例」の申請

大型ビジョンを屋外に設置する場合、法令や自治体の条例に基づく事前の申請と許可が義務付けられています。無許可での設置は違法となるため、必ず以下の3つの基準を押さえましょう。

1. 屋外広告物許可申請(自治体ごとのルール)

景観維持のため、各自治体の屋外広告物条例に沿った申請が必要です。画面の面積だけでなく、周辺環境に配慮した「色彩」や夜間の眩しさを抑える「輝度制限」など、地域固有の厳しいルールが設けられています。

2. 工作物確認申請(高さ4m超などの大型基準)

地震や台風時の倒壊・落下を防ぐため、建築基準法上の手続きが必要です。一般的に地面からの高さが4メートルを超える構造物を建てる際、強度や耐荷重の計算書を提出し、安全性の審査を受ける必要があります。

3. 道路占有許可(公道へ突き出す場合)

都市部のビルなどで、外壁に取り付けたビジョンの画面が敷地を飛び出し、公道の上空にかかってしまう場合があります。この場合は、道路法に基づき管轄の警察署や自治体への許可申請が必須となります。

大型LEDビジョンのメリット5選

大型ビジョンのメリット

ここからは大型ビジョンを設置するメリットを具体的に5つ解説します。大型ビジョンの導入を検討している方は、ぜひ最後まで読み進めてください。

メリット1:圧倒的な存在感

大きな画面がもたらすメリットは存在感抜群のインパクト。大画面で映像を流すことで注目を浴びやすくなります。画面が大きければ大きいほど視認性はアップします。しかし、画面の大きさだけが視認性のポイントではありません。

 メリット2:直射日光下でも明るく視認性が高い

大型ビジョンのメリット②
※西日が当たっても視認性は高く、遠くからでもはっきりと見える。

例えば室内では何の不自由もなく見れていたスマートフォンの画面。外に出て画面を見ると自然光の明るさに負けてしまって、画面が暗く感じて見えにくかったことがないですか?プロジェクター映像を流すときに照明を落としたり、ブラインドを下げたりしますよね?

LEDビジョンは自然光に負けない画面の明るさを持っていることが特徴です。直射日光にも負けない強い光で映像を表現します。そのため日中でも強い視認性を確保します。

反面、夜間にそれだけ明るい画面表示をしていると眩しすぎる場合があります。LEDビジョンには明るさ調整の機能があります。タイマー設定することで、時間帯ごとに画面の明るさを自動補正することが出来るのです。

屋外ビジョンのメリット
※こちらは屋外用の高輝度液晶画面。直接の日光を受けていないがそれでも画面はやや暗く感じる。

メリット3:任意のサイズに組み上げ可能

設置場所に最適なサイズに組み上げられるのもLEDビジョンのメリットの一つ。
用いるキャビネットの倍数でサイズが決まってきますが、設置場所を選ばない(設置場所に最適化させられる)ことも、アドバンテージの一つです。

好きな大きさにできる大型ビジョン

 メリット4:反射による映り込みがない

液晶画面だと表面がフラットになり、画面の反射が起こってしまいます。低反射素材を液晶面に使用していても、反射の影響は避けることができません。

LEDビジョンは画面自体に凹凸があること、また強い光が反射を打ち消しています。そのため反射を感じることがなく、あらゆる時間帯や天気に影響されること無く安定した視認性を保てるのです。

反射が起こらない大型ビジョン

メリット5:メンテナンスの手間が少ない

LEDビジョンは320〜550mm角のLEDパネルを複数枚組み合わせて、大型のLEDビジョンを組み上げます。そのため、一部分が物理的に故障しても、その部分のLEDパネルを変えるだけで、すぐに復旧可能です。

一方で、デジタルサイネージの表面全体が1枚のガラスで覆われている液晶ディスプレイの場合は、画面が割れてしまうと、ほとんどの場合は全体を交換することになるため、LEDビジョンほどメンテナンスがしやすくありません。

LEDビジョンのデメリット3選

ステージに設置したLEDビジョン

大型LEDビジョンの導入を検討する際には、メリットだけでなくデメリットについても把握する必要があります。ここでは、LEDビジョンのデメリットとしてよく挙げられる3つを解説します。

デメリット1:視認距離が遠い

一般的なLEDビジョンは、最低でも4m以上は離れた場所に設置する想定で設計されています。

そのため、あまり近くから見るとドット絵のように見えてしまい、液晶ディスプレイのようにきれいにコンテンツを視認できないというデメリットがあります。

デメリット2:初期コストが高くなる

デジタルサイネージは、LEDビジョンと液晶ディスプレイの大きく2種類に分かれますが、初期コストは液晶ディスプレイよりもLEDビジョンの方が高くなる傾向にあります。

長期的に設置し続けるのであれば大きな問題はありませんが、設置期間が短い場合は、液晶ディスプレイの方が費用対効果が高くなるでしょう。

デメリット3:設置に時間がかかる

大型のLEDビジョンは、320〜550mm角のLEDパネルを複数枚組み上げて作るため、設置作業に時間がかかります。

一方で、液晶ディスプレイの場合は、1枚もののデジタルサイネージを取り付けるだけなので、比較的設置時間は短くなります。

LEDビジョンを設置する場合は、設置日を決めるだけでなく、いつから使い始められるのかについても確認しておきましょう。

大型ビジョンの費用目安

9面マルチディスプレイ

大型ビジョンの導入を検討する際、設置場所やサイズ、機種によって大きく価格が異なります。

屋内用液晶ディスプレイであれば、55インチの壁掛けモデルが約25万円、自立スタンド型で約40万円が目安です。

これに対して、屋外用モデルは防水・防塵機能や高輝度パネルを備えるため、55インチでも壁掛けタイプで約87万円、自立型で約93万円と高額になります。さらに高画質・大画面が求められる場合、55インチディスプレイを4面組み合わせた110インチ相当のマルチディスプレイでは約156万円、9面の165インチ構成では約340万円となります。

LEDビジョンの場合は、屋内用125インチモデルで約370万円、屋外用で約330万円が参考価格です。導入目的や設置環境に応じて、最適なスペックと費用感を見極めることが成功の鍵となります。

大型ビジョンの価格決定要素などより具体的な内容は、以下の関連ページを合わせてご覧ください。

デジタルサイネージの価格(インチ別や機種別・設置場所別参考価格掲載)

大型ビジョンの導入事例3選

柳井クルーズホテルのLEDビジョン

最後に、ヤマトサイネージが実際に設置した大型ビジョンの事例を3つご紹介します。

大型ビジョンの事例1:ビルの屋上にLEDビジョン

西東京市にあるビルの屋上に10mmピッチの屋外用防水LEDビジョンを設置いたしました。ビルの屋上にLEDビジョンを設置する場合には、小さすぎると誰の目にも止まらないので、大型ビジョンにする必要があります。

画面サイズは横幅3840mm×縦幅1920mmと大型で、少し離れたところにある駅のホームからも見えるようにしています。

ビルの屋上にLEDビジョン

大型ビジョンの事例2:建設現場の情報共有用LEDビジョン

大規模なビルや商業施設の建設工事では、働く作業員の方の人数も数百名規模になるため、アナログ看板では情報がうまく伝わらないという課題がありました。

そこで、工事現場に全体サイズがW2880×H1920mmの大型ビジョンを設置し、その日の作業の注意点や熱中症対策などの重要な共有事項を全作業員に満遍なく伝えられるようになりました。

建設現場の情報共有用LEDビジョン

大型ビジョンの事例3:ビル屋上に巨大LEDビジョンを設置

新宿の一等地に、横幅6080mm、縦幅3200mmの大型ビジョンを設置した事例です。

元々は大型のアナログ看板が設置されていましたが、大型ビジョンに付け替えるご依頼でした。

近年は、アナログ看板を撤去して、大型ビジョンを設置する事例が増えています。

ビル屋上に巨大LEDビジョンを設置

 

大型LEDビジョンなら「ヤマトサイネージ」へ

ステラタウンのLEDビジョン

ヤマトサイネージは大阪と東京を拠点に、日本全国エリアの多種多様な業種、設置環境への納品実績があります。

LEDビジョンは単に設置すれば良いということではなく、設置場所や用途に応じて、最適な機種や角度、設置方法、配信するコンテンツを選ばなければいけません。

LEDビジョンの設置効果を最大限に高めたい方は、ぜひ実績豊富なヤマトサイネージにお任せください。




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